歯科業界のマーケティング(基礎編②)
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- 院外マーケティング
本日は、「歯科業界のマーケティング(基礎編②)」
※過去コラム「歯科業界のマーケティング(基礎編①)」
https://dental.funaisoken.co.jp/
前回の「歯科業界のマーケティング(基礎編①)」では、まずは必要な経営数値を把握しましょうということでした。
本ブログの「歯科業界のマーケティング(基礎編②)」では、マーケティング施策についてお話しさせていただきます。
歯科業界におけるマーケティングとは、大きく3つあります。
「集患」「固定化」「単価アップ」の3つです。
①集患・・・新規患者様にご来院いただくための施策
②固定化・・・キャンセル、中断の防止施策+予防にご来院いただくための施策
③単価アップ・・・自費率の向上施策
①集患
→Webマーケティング、口コミ促進、車通りすがり向け販促(看板)、ヒト通りすがり向け販促(ブラックボード、デジタルサイネージ)、他施設からの送患などがあります。立地など医院状況により変わりますが、新患経路においてWebマーケティングの比率が最も高いため、まずはWebマーケティングから取り組むのが適切です。Webマーケティングにも、導線戦略(広告、SEO)と受皿戦略(Webサイトの中身)の2つの戦略があります。患者様が気になって検索するキーワードに広告を出稿し、Webサイトへ流入していただきます。そして、その気になっているお悩みに、回答した見やすいWebサイトを用意することで、集患に繋がりやすくなります。
②固定化
→まずは、キャンセル率・中断率のダウンです。①の集患をしても、キャンセル率・中断率が高いと、患者様は増えません。例えるなら、栓のしていない風呂にお湯を入れている状態です。先に出口を塞ぐことが重要です。キャンセル率、中断率の肝は、医院側と患者様側の認識にギャップがあることです。例えば、当日の電話キャンセルに対して患者様側)「電話してキャンセルしたから大丈夫!よし、予定に行こう!」医院側)「枠が空いてしまう・・・当日のキャンセルであれば、無断キャンセルと変わりない・・・」医院側としては、キャンセルや日程変更がある場合は、数日前にお電話していただきたいはずです。そして、キャンセルが出た時間は本来であれば、他の患者様を治療することが出来たはずなのに、無駄に空き時間が出来てしまいます。そのあたりのキャンセルの定義にギャップがあります。医院としては、キャンセルがある場合にいつまでに連絡が欲しいのか、キャンセルすることで他の患者様へ迷惑をかけていること、をしっかりと患者様へ伝えることが重要です。中断も同様です。医院側と患者様の認識にギャップがあります。痛みがなくても治療中であること、中断するとこんなデメリットがあります、ということをしっかりと患者様へ伝えることが重要です。
③単価アップ
→そして、最後は自費率の向上です。Webマーケティングによる集患か、医院にご来院いただく患者様に治療情報を提供し自費治療を選んでいただくか、大きく2つです。どちらにしても、営業ではなく正しい情報を提供し患者様ご自身に選んでいただくということです。医院側と患者様側のデンタルIQにギャップがあります。医院スタッフは、1日8時間労働、週5日で40時間、ひと月で160時間、1年で1920時間、ざっくりですが、歯のことを考えています。対して、患者様の中でもデンタルIQが高いメンテナンス患者様ですら、3か月に1回1時間、1年で4時間のメンテナンスのときにしか歯のことを考えません。
ここまで、集患、固定化、単価アップと記載させていただきましたが、共通していることは下記②点です。①患者様と医院側でギャップが大きいこと
②そのギャップを埋めるために多くのコミュニケーションが必要であること
以上で、歯科業界のマーケティング(基礎編②)とさせていただきます。
【執筆者:谷口竜都】
◾️この記事を書いたコンサルタント
谷口 竜都
中央大学法学部法律学科を卒業し、新卒で船井総合研究所入社。歯科医院の経営コンサルティングを専門とする。現在は、歯科、動物病院分野のコンサルティング部門の統括、および中国の歯科医院コンサルティングの立ち上げ、医療ビッグデータに関する新規事業開発のプロジェクトを行っている。
【社外コラム】
あきばれ歯科経営 online
【執筆】
事例から実践を学ぶ歯科医院の成長戦略バイブル(医歯薬出版株式会社)
【コンサルティング実績 ※一部】
事医療法人隆歩会 あゆみ歯科クリニック様
医療法人 中央歯科医院様
医療法人社団仁宏会 じんデンタルクリニック様様
医療法人社団MMT 長浦マリン歯科様
医療法人Pleasure きまた歯科様
もじり歯科クリニック様
◾️監修コンサルタント
歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター
松谷 直樹
2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。
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