時間がない‐歯科医院経営のツボ‐
- コラムテーマ:
- 院内マーケティング
皆さん、こんにちは。
船井総合研究所の歯科チームです。
「本当に時間がないからね……」
私の感覚の数字ではありますが、
10人中7人の院長先生と話せば、
この「時間がない」という言葉をお聞きします。
医院の規模に関係なく、
先生が1日に診られている患者様の数に倍以上差があったとしても、
「時間がない」という言葉を同じように使われるので、
違和感を感じてしまう時があるのです。
そもそもなぜ「時間がない」と感じられるのでしょうか?
仕事を重要度と緊急性の2軸で考えた場合、
①重要度と緊急性がどちらも高い
②重要度は低いが、緊急性が高い
③重要度は高いが、緊急性が低い
④重要度と緊急性がどちらも低い
この4つに分けられます。
①、②に関しては緊急性が高いため、
先生の意識が集中するので、優先的に処理されていきます。
ただ、問題は③、④に分類される仕事。
①や②に意識を集中させるあまり、
③の仕事がどんどん溜まってしまう。
その結果、気づいた時には、
緊急性が低かったはずの仕事が①の状態になり、
早急にやらなければならない重要な仕事を、
いくつも抱えてしまう状態に陥ります。
また、 ④に分類されるような仕事は、
本来院長先生がやらなくても良いものがあります。
「自分がやった方が早い」
スタッフの方に任すことのできる仕事であっても、
自分一人で片付けてしまわれる先生は多いです。
長期的な視点で見れば、
スタッフの方の成長の機会を奪ってしまうことにもなり、
その医院ではスタッフが育つことなく、
先生がいつまでも時間に追われる感覚になってしまいます。
経営者としての仕事をする上で
- 優先順位をつけられていない
- やるべき仕事とやらなくてもよい仕事の区別がついていない
この2点が「時間がない」と感じられる要因だと思うのです。
また、あれこれと手を出しすぎて、
方向性が定まっていない先生も考えものです。
特にやる気のある先生ほど、
セミナーや他の先生との勉強会に参加し、
新しい情報をどんどん仕入れられています。
「あのやり方いいな」、「うちでも取り入れられそう」
新しい取組みをされることは、
非常に素晴らしいことですし、
ぜひやっていただきたいことです。
ただ、行き当たりばったりに取り入れられるだけで、
定着することに気がまわっていなければ、
決して良いことだとはいえません。
そのような先生も、
本来すべき仕事に手が回らなくなり、
時間がないように感じてしまいます。
スタッフの方からも
「先生はあれこれやりたいって言うけれど、全然続かない」
「先生が何をしたいのかわからない」
そうやって不満をためていき、
医院がバラバラになってしまう可能性もあります。
院長先生は、
ドクターであり、経営者でもあります。
時間は有限ですが、
使い方ひとつで全く感じ方が変わります。
医院にとって必要なことなのか?
優先的に行なわなければならないことは何なのか?
ドクターとして患者様の治療するだけでなく、
経営者として考えていかなければならない立場です。
本来すべき仕事がなおざりにならないためにも、
今の取り組みが果たして必要なのかどうか、
自分がやらないといけない仕事なのかどうか、
今一度見つめ直していただければと思います。
◾️この記事を書いたコンサルタント
歯科コンサルタントチーム
◾️監修コンサルタント
歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター
松谷 直樹
2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。
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