「中国版 歯科衛生士が誕生⁉ 口腔卫生技师について 」

今回は特別編でお隣の中国（中華人民共和国）の歯科業界に大きな動きがありましたので、お伝えいたします。

中国版 歯科衛生士が誕生!?

前回の記事にて、中国歯科市場も生涯を通じた包括的な歯科治療や予防歯科に注力していく動きが生まれている旨をお伝えいたしました。

そして、2024年5月24日。中华人民共和国人力资源社会保障部より、新たに口腔卫生技师と呼ばれる新しい職業が発表されました。

これまで、中国国内で患者の口腔内に触れることができるのは歯科医師（歯科医生）と一部の看護師のみでした。そのため、中国の歯科医院では歯科医師とその他のスタッフとの間に専門知識の大きな格差が存在していました。この格差が、中国国民のデンタルIQ向上の大きな阻害要因となっていました。
そのため今回の口腔卫生技师の誕生により、より専門知識を持った人材が生まれることで、中国国民のデンタルIQの向上と歯科業界の発展を促進させると考えられています。

口腔卫生技师（口腔衛生技師）とは？

では、口腔卫生技师とは具体的にどのような職業なのでしょうか？
2024年5月24日時点での発表ですが、
【定義】
口腔疾患予防、衛生保健、疾患補助診療など口腔衛生サービスに従事する専門職のこと。
【主な業務内容】
① 口腔内の洗浄やスケーリング器具を用いた口腔清掃またはスケーリングを行う。
② 歯垢指示薬、歯ブラシ、洗浄器具などを用いて口腔の歯垢を除去する。
③ フッ素塗布剤、シーラント剤などを用いて口腔の予防措置やシーラントを行う。
④ 漂白剤などを用いて口腔の歯を漂白する。
⑤ 検査指示薬などを用いて口腔癌の症状を検査する。
⑥ 歯の矯正や人工歯の修復後の口腔衛生を維持する。
⑦ 口腔医師を支援して口腔疾患の診療を行う。
⑧ 口腔疫学調査に参加する。
⑨ 口腔健康相談や口腔保健知識の普及を行う。
とされています。
皆さまお気づきの通り、日本の歯科衛生士とほとんど変わらない業務範囲となっています。

口腔卫生技师の資格を得るには？

残念ながら、2024年5月24日の発表時点では、
認定試験に合格することが必要なのか？
専門の学校に通う必要があるのか？
他職種からの転換によって得られるものなのか？
どのようにして口腔卫生技师の資格が得られるかは発表されておりません。少なくとも、専門職の位置づけから、歯科医院の勤続年数、学歴など一定の条件を課すことは間違いないでしょう。

口腔卫生技师が中国歯科市場に与える影響について

口腔卫生技师の誕生は非常に喜ばしいことですが、この職業の誕生が直ちに中国国民のデンタルIQ向上に寄与したり、中国歯科市場の急激な拡大をもたらしたりするのは難しいと考えます。
しかしながら、この職業の誕生が中国国内の歯科医院が生涯を通じた包括的な歯科治療や予防歯科にシフトしていく一つのきっかけになることは間違いないでしょう。
早くも中国の大手歯科医院の数々が、日本を始めとした諸外国から優秀な歯科衛生士を招聘する動きを見せています。
弊社も“歯科の力で中国の未来を明るくする”をミッションに掲げ、今後の中国歯科業界の発展に寄与して参ります。

中国の歯科医院を見学したい！国内以外にも興味がある！という方へ

これからの拡大が期待される中国歯科市場ですが、一方で日本よりも優れている点や日本の歯科医院ではあり得ない規模感で経営されている歯科医院も数多くございます。

（左上）中国No.1 瑞尔口腔集団（ARRIAL GROUP）
（左上）中国No.1 小児歯科チェーン 极橙儿童齿科
（左下）北京No.1 インプラント医院 北京海德堡口腔
（右下）上海No.1 インプラント医院 鼎植医生集団
123店舗展開する中国No.1の歯科医院チェーン
小児歯科専門で20店舗展開する中国No.1 小児歯科専門チェーン
1医院で月4000本以上のインプラント埋入を行うインプラント医院 など
船井総合研究所・船井（上海）商務信息咨詢有限公司では、こうした日本では到底考えられない規模感で経営されている歯科医院に、皆さまをお連れすることが可能です。
少しでもご興味のある方は、中国歯科視察ツアー等も承っておりますので、お気軽に下記経営相談窓口までお問合せください。

経営相談窓口：https://lp.funaisoken.co.jp/mt/form01/inquiry-S031.html