販促はWebを主体に進め、短期間で目指す売上目標を達成することができた

医療法人ユナイテッド  上原亮 様

〈プロフィール〉

1997年に広島県呉市に「うえはら歯科医院」開業、その後山口県防府市に「防府まさむねデンタルクリニック」を開業。地方の歯科医院において最高レベルの診療体制と設備を備え、「健康で幸せな人生を送るための歯科診療」をモットーに診療を行っています
(船井総研の歯科経営研究会(歯科医院の会員制勉強会。会員数243院)の2020年MVP受賞)

 

〈当院の歴史・コンサルティングの取り組み〉


「うえはら歯科医院は1997年に開業し、ユニット(診療台)4台でスタートしました。体制は私と歯科衛生士3名。あの頃の私は『生産性』について深く考えたことはなく、夜遅くまでひたすら患者さんを診る毎日でした。売上は上がりましたが、連日の長時間労働は身体的にきつく、スタッフが定着しないのにも困りました。そこで受付時間を2時間早めて診察時間を短縮しようと考えました。しかし時間短縮して経営が成り立つのか?私が生産性について真剣に考えるようになったのはこの頃からです。」

「私はマーケティングを勉強する中で、歯科医院が生き残るためには「時流適応」が必要だと気づくことができました。時流は変わり続け、人の動きも変わっていきます。いま当院の売上を支えているインプラントもいつ下火になるか分からない。どのような時代になっても生き残れる体制を整えようと考えました」

まず、自院の収益ポートフォリオの見直しにかかった。収益の半分をインプラントに依存しているのはリスクが高いため、インプラントの比率を30%に下げ、矯正30%、補綴30%、その他10%のバランスに変えたい。特に強化しようと考えたのが矯正分野です。マウスピースを使ったインビザライン等の新しい手法も生まれており、ターゲットは子供から大人まで幅広く、伸びしろがあります。矯正の勉強会で知識を深め、スタッフは矯正のカウンセリング術を学ぶためセミナーに通った。販促はWebを主体に進め、短期間で目指す売上目標を達成することができたのです。収益ポートフォリオを分散させることで、時流変化に対応できる経営体質をつくったといえます。

 

 

生産性を高めるために必要なマンパワー

歯科医院が生産性を追求する上で欠かせないのが、歯科衛生士等のスタッフの戦力化です。彼女たちが行う患者さんの日常ケア指導、矯正希望者のカウンセリング、物販などの活動次第で売上が変わっていきます。しかし歯科医院の多くはスタッフの戦力化にまで至らず、採用と定着化で精一杯というケースも多いものです。
スタッフ5名が人間関係を主な理由に立て続けに退職したことがあり、スタッフのマネジメントを見直す必要に迫られたのです。
「なぜスタッフの気持ちがバラバラになってしまうのか。それは同じ方向を向いていないからだと気づいたのです。私が目指す歯科医院の姿、理念を彼女達と共有できていなかったのだと反省しました。
私は理念、ミッション、ビジョン、バリューを共有するために、スタッフをまとめてくれる幹部を育てようと考えました。『2・6・2の法則』と言いますが、上位の2割がしっかり育てば、後の8割がついてきます。当院には幸い10年以上勤務して私の理念をよく理解しているスタッフがいましたので、彼女達を幹部ポジションに置くことにし、マネジメントをしてもらう代わりに給与と休みを増やし、残業もなしにするという待遇を用意しました。他のメンバーは残業がありますがその分手当は付けます。幹部を置いて、私の考えを翻訳して現場へ伝えてもらうことでスタッフへの理念浸透が深まり、チームワークが良い組織に変わっていきました。
人がこの場所でずっと働きたいと思う場所は、自分の成長が感じられて、自分が誰かの役に立っていると実感できる場所ではないでしょうか。私は人財を育てるための投資は惜しみません。スタッフがセミナーで勉強したい、資格を取りたいと希望する時は費用を出しバックアップしています。歩合制ならもっとモチベーションが上がるというスタッフもいるのでそれにも応じることにしました。スタッフのマネジメントを強化したことで、スタッフ一人一人が自分の役割を考えて主体的に動いてくれるようになったと思います。
昨年からコロナ禍で当院も感染対策等、今までにない対応を迫られスタッフにも苦労をかけましたが、スタッフは自分達に何かできることはないかとアイデアを出しあい、LINEで矯正のオンラインカウンセリングを始めたり、外出自粛中の患者様が家でも歯を守るケアができるようにと動画を作ってyoutubeに上げたりと頑張ってくれています。

「生産性が上げれば収益が上がります。上がった収益で分院を増やして商圏を拡大するという考え方もあると思いますが、私は、規模は大きくなくてもいいから、収益は設備やスタッフ育成に投資して、医療の質を高めて患者さんに還元したいと思っているんです。」地域の患者さんに常に最高の医療を届けたいという思いがそこにあります。

〈FDIの感想〉

様々な経営コンサルティング会社がありますが、船井総研のコンサルティングは、全国の成功歯科医院の事例を持っていることです。その情報が集まる場や、成功歯科医院の経営者と出会える場がFDIだと思います。その出会いや情報は短期・中長期の経営方針や決定をしていくうえで非常に役立っていると確信しています。

 

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歯科医院経営研究会(FDI)とは、歯科医院の業績アップを目的に、歯科医院経営の時流や専門情報、即実践ツールの紹介、参加者同士の成功事例を共有する研究会です。

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