「カウンセリングを導入していますでしょうか」
皆さんこんにちは。
船井総合研究所の眞野泰一(まのたいち)です。
今回は「カウンセリング」について触れたいと思います。
お読み頂いている皆様の医院では「カウンセリング」を導入していらっしゃいますでしょうか。
最近では多くの医院で導入されていますが、その反面一切考えたこともない医院もいらっしゃるようです。
多くの経営者から医院経営の状態を伺っていると、導入済み医院と検討したことのない医院と二極化
しているように感じます。
では、何故双方にキッパリと別れてしまっているのか。
それは「カウンセリング」という取り組みの捉え方の違いに起因しています。
既に取り組まれている医院の経営者は「カウンセリング」というものを『患者様と信頼関係を結ぶ
手段』と捉えてスタートし、検討したこともない経営者は『売り込み・セールスの手段』と解釈して
いるご様子です。
心理学者ではないので少々誤解のある表現となってしまうかもしれませんが、「カウンセリング」
というのは“行動変容を試みること”です。
すなわち、コミュニケーションによって行動や基となる考え方を変えてもらうのです。
簡単な例としては「元気に仕事をしているヒトに、もっと元気で活発に仕事してもらう事を目的に
コミュニケーションを図る」こともカウンセリングと言い換えることができます。
経営者と従業員の間では、定期的に行っている食事会や懇親会も、年に一回提供する慰安旅行も同様に
より一層仕事に励んでもらうことも狙った「カウンセリング」といえるでしょう。
このように捉えれば「カウンセリング」は決して売り込み・セールスではありませんし、メンタル不全
のヒトにだけ使われるものでは決してないのです。
上記を踏まえ「カウンセリング」の理解を改めると、いかに効果的に活用すべきかが見えてくると思います。
そして、冒頭の既に取り組んでいる経営者は有効的な患者様教育として「カウンセリング」を実施して
いるのです。
では、どのように取り組んでいるのか。
最も重要なのは
“全ての患者様に”
“決まったタイミングで”
“どの従業員が行っても同様なカウンセリングができるように”
して、仕組み化することです。
タイミングによって、患者様の過去の歯医者経験からくる不安を取り除くことや治療方法の選ぶ価値観を
伝えることや定期的なメンテナンスの重要性を伝えること、と変わってきます。ですが、決められた
タイミングで達成する目的は必ず同じになります。
そして、しっかりとした「カウンセリング」の成果として分かり易いのは、自費治療を選択頂く、
ということでしょう。
経営者の皆様は、自費治療を選択した患者様は保険治療を選択した患者様よりも、以後の要治療箇所を
持つ確率が低いことは経験上理解されていると思います。
決して安くはない自費治療は、施した分だけその後のケアを適切に続ける意欲が上がりますし、自費治療を
キッカケに口腔内に関心を持つようになります。
医院としては業績アップに直結するだけではなく、そもそも望んでいた『患者様がもう二度と要治療状態
にならない将来』を提供できることを考えれば、「カウンセリング」は単なる売り込み・セールスとは
言えないと思います。
船井総研が提案している、リスク管理型の歯科医院というのも検査を通して患者様ご自分の口腔内への
興味・関心を高めていく手段の一つであり、広義での「カウンセリング」とも言えます。
医院として取り組む「カウンセリング」には自費治療の訴求だけではなく、初期治療へのスムーズな導入
など細かく設定すれば目的は様々かもしれません。しかし、伝えたい目的をはたす手段としては大変有効な
取り組みですので、この機会に検討して頂きたいと思います。
医院の人員体制や患者層によって、取り組み始める「カウンセリング」は少し変わってきます。これから
導入する経営者だけではなく、今一度見直し効果を最大化させたいとお考えの経営者の皆様も、一度ご相談
ください。
今後、船井総研からのセミナー等では「カウンセリング」についてたびたび触れていきたいと思いますので、
各種媒体で発信します内容をチェック頂ければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
【執筆者:眞野 泰一】
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