歯周病重症化予防治療は活用シーンが増える?抑えるべきポイント
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「歯周病重症化予防治療の実際の活用ポイント」
今日は「歯周病重症化予防治療の今後の活用シーン」について解説していきたいと思います。
まず先に結論から申し上げさせていただきます。
①歯周病重症化予防治療(P重防)の活用シーンは今後増加していく
②SPT2の廃止、SPTへの統合が進むことで、症状別・処置別の治療と算定の細分化が進む
③再初診→再診×管理へ、という国の報酬改定の方向性が増加の追い風になる
上記に記させていただいた通り、2022年以降、更に歯周病重症化予防治療(P重防)の歯科医院における算定ケースは増加していくということです。
まずはその背景と理由を説明させていただき、その後、歯科医院において、歯周病重症化予防治療(P重防)を活用するための抑えるべきポイントはどこか?についてお話しさせていただきます。
歯周病重症化予防治療(P重防)が増加する理由
「再初診→再診×管理へ、という国の報酬改定の方向性が追い風になる」ということです。
ここ数年の改定において、再診における加算が非常に多く目立つようになりました。
SPT(SPT2)、歯周病重症化予防治療(P重防)、長期管理加算、機能管理料、など、
明らかに国の報酬改定の方向性の中で、再初診にならないようにしっかりと口腔内を管理し予防していくことに対して、加点・加算を行っていく。という強いメッセージと姿勢が読み取れます。
また、これと同じ時間軸で、全国における再初診の返礼レセプトが増加しているという現象も根拠となるといえるでしょう。
そんな中で、歯周病重症化予防治療(P重防)の枠は非常に大切なポジションであり、
国民の口腔内を健康に保つための(悪くさせない)大切な枠組みとも言えます。
そういった背景を考慮すると、冷遇されるという予想はあまりできず、再初診周りへの締付けが厳しくなることで、結果として歯周病重症化予防治療(P重防)が増加するということが考えられます。
歯科医院において、歯周病重症化予防治療(P重防)を活用するための抑えるべきポイント
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ポイント①歯周病治療の流れとルールを決める
ポイント②処置や算定の方はフォーマットにする
ポイント③ホームケアの啓蒙と提案を行う
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ポイント①歯周病治療の流れとルールを決める
自院における歯周病治療の流れとルールを決めることは非常に大切です。
歯周病治療は歯科医師だけで行うものではなく、歯科衛生士が大きくかかわって提供していく治療です。そのため、歯科医師や院長の頭の中にあるだけでは不十分であり、意思統一を行っておかないと、治療の漏れや治療進度に問題が発生します。
検査→歯周病治療→再検査→SPTor歯周病重症化予防治療(P重防)
の順で、しっかりとした業務対応フローなどを構築しておくことがポイントです。
ポイント②処置や算定の方はフォーマットにする
SPTや歯周病重症化予防治療(P重防)において、算定と処置は定型パターンに収斂していくということにお気づきになられるかと思います。
それもその通り、これらの歯周病治療は算定の項目が限られているため、その組み合わせパターンというものが数パターンになることが多いです。
歯周病重症化予防治療(P重防)の処置・算定パターンは大きく下記のように分類されるます。(※これらは一部です)
①歯周病重症化予防治療(P重防)×基本検査
②歯周病重症化予防治療(P重防)×精密検査
歯周病重症化予防治療(P重防)×精密検査×機能管理料
歯周病重症化予防治療(P重防)×精密検査×エナメル質初期う蝕管理加算
このように、数パターンの組み合わせに落ち着くため、患者属性別にこれらの処置・算定パターンをフォーマットにしておくことがポイントです。
フォーマットにしておくことで、患者属性別に適切な治療を短時間で判断でき、効率的な医院の運営にもつながっていきます。
ポイント③ホームケアの啓蒙と提案を行う
歯周病重症化予防治療(P重防)の枠組みで治療を受けていく患者は、比較的リスクが小さい患者が多くなることが想定されます。
そのため、重視すべき点はいかに悪くさせないためにプロとホームの両輪で予防管理していくかが重要です。
来院するたびに歯石がべったりとついている状態では、いずれリスクは大きくなり、予防治療の枠から出ていくことになることも想定されます。
そのため、いかにリスクが小さい状態からホームケアの啓蒙をできるのかが管理予防のポイントと言えるでしょう。
歯磨き粉や歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロス、洗口剤なども提案することで、患者のホームケアのレベルを引き上げることが可能です。
ぜひ、これらのポイントを自院に落とし込んでいただき、ご活用いただければと思います。
最後までお読みいただきましてありがとうございます。
出口
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◾️この記事を書いたコンサルタント
出口 清
法政大学経営学部経営戦略学科卒業。
在学中は「ランチェスター戦略・マーケティングリサーチ」などを専攻。
入社以降、医療・歯科業界を中心として"マネジメント×採用"といったテーマを得意としている。
モットーは「PLに見える人財採用」
◾️監修コンサルタント
歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター
松谷 直樹
2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。
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