セミナー講義録【開業立地・物件選定編~無料セミナーより~】
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読者の皆様
いつもお世話になっております。
船井総合研究所の眞野でございます。
過去十年間、固定概念のように言われてきた“新規開業年商1億円”を、新規開業年商1.5億円に変化させませんか?
今回は、歯科の新規開業における時流や立地・物件選定についてご説明させていただきます。
本日は、
①時流から見る開業トレンド
②事業戦略コンセプトの考え方
③立地選定の考え方
④坪数と設計デザインパターンを紹介
⑤業績が上がる物件の探し方
⑥候補物件の比較ポイント解説
上記の流れで進めてまいります。
初めに①時流から見る開業トレンドをご説明します。過去10年間インフレが継続し、約115%から130%上昇している中で、皆様は売り上げ目標が変化しないことに疑問を感じませんか?何十年も前からある固定概念に歯科での大台は年商1億円とあります。しかしながら、インフレが継続し、世界が変化する中で我々は、年商1.5億円目標に変えて軌道に乗る経営を実現しなければなりません。
また、厚生労働省が提示する経営課題に対して、的確に行動すること新型コロナウイルスの影響でテナントの空きが多い、変革期の今だからこそ、ワークライフバランスを整えることにより、売上だけでなく、全体を上げていきましょう。また、適切な資金投入(ex採用、設備、戦略等)ができる歯科医院になりましょう!
次に、②事業戦略コンセプトの考え方を説明します。現在、歯科医院の二極化が非常に激しく、現状維持か事業戦略といえる計画性の目標を実施するかしかないのです。
計画を立てる前に計画的な採用育成を実現できるよう、予め人材を確保しましょう。事業戦略を行う上で重要な点が2点あります。
1. 院長自身の目標や思い
希望する収入から算出した売上規模とする+診たい症例種別をベースに組み立てる
★開業後、何年間でどうなりたいのか、未来から逆算して考える
2. 世の中の状況(時流)を見る
診療報酬改定の流れに沿う・方法論ではなく、道筋を考える
事業戦略としての目安となる生産性を考慮して、台数や定員数を見積もりましょう。
次に③立地選定の考え方を説明します。立地選定とは、事業戦略のコンセプトを実現させていく為に重要な役割を担っています。特に、新型コロナウイルスの影響で、テナントの空き数が多いです。ですが、この状況は2025年に向けて徐々に改善されていく為、本年度が事業コンセプトを叶える場所を探すのにベストな年と言えます。
例えば、都市部型と地方部で客層や交通機関、人口など異なります。事業戦略のコンセプトから未来を逆算して、今後どのように発展していきたいのか、立地選定は将来の目標を叶えるために必要不可欠です。ですが、競合医院の件数+高所得層エリアは、戦略により改善可能である為、重要視すべきではないです。
次に④坪数と設計デザインパターンを紹介します。テナントや建物の坪数により、作ることのできる医院の規模が決まります。こちらでは、坪数に対しての設計デザインを紹介しております。例えば、坪数に対してチェア台数の計算を行います。ご興味のある方は、是非ご覧ください。また、ご興味がある物件がございましたら、弊社のコンサルタントがご相談を承ります。
次に⑤業績が上がる物件の探し方について説明します。⑴患者が集まる集患マーケティング、⑵チェア台数が十分にある事業戦略、⑶従業員が十分にいる採用戦略という3つの条件があります。
初めに、⑴患者が集まる集患マーケティングでは立地の条件として、以下のような条件が必要であるとされています。
①都市部の場合
診療圏調査において1㎞圏内3万人、3km圏内10万人のエリア
駅前立地やランドマーク前が望ましい
②郊外型の場合
診療圏調査において3km圏内5万人、5km圏内10万人のエリア
主要幹線道路沿いやランドマーク前が望ましい
次に、⑵チェア台数が十分にある事業戦略では立地の条件として、以下のような条件が必要であるとされています。
①規模感 30坪の場合、チェア数4~5台
40坪の場合 チェア数5~7台
②生産性 チェア1台あたり月商200万を最低ラインとする
→その上で中期的目標値目安をチェア1台あたり月商250万と設定する
また、⑶従業員が十分にいる採用戦略では、従業員の獲得として3つのセオリーがあるとされています。そして、従業員が十分にいる採用戦略を踏まえて立地選択を行うことで、より事業戦略の実現確度が高まると言えます。
①労働条件を良いレベルに整備する
②働き手にとっての通勤条件を考慮する
・通勤に要する時間が、おおむね30分~35分以内であることが望ましい
(車での通勤の場合は別である)
・郊外から都市部へ働きに出ようとする傾向がある
→郊外に広いほうが有利であると言える
③マニュアルを整備する
・就業規則やグランドルール、職種別手順等
そして、上記のような物件の情報を収集するルートとしては、大きく4つの方法があります。
①候補エリアの地元不動産屋へ問い合わせる
②候補エリアの担当できる歯科ディーラー複数社へ問い合わせる
③現地の空きテナント・駐車場のオーナーへ問い合わせる
④現地の空き地所有者へ問い合わせる
最後に、⑥候補物件の比較ポイント解説を説明します。複数の候補物件がある場合の決断の仕方としては、立地も物件も複数を比較し相対評価をして決定していくことが良いとされています。(立地や物件を厳密に点数付けするような絶対評価は不可能であるため。)また、立地を選ぶ際に競合についてはほとんど考える必要がありません。その理由として、ほとんどの歯科がWebマーケティングを秀逸にできていないため、どのような歯科医院であっても徹底した準備を行い、マーケティングを行えば、相応の患者を獲得する見込みが多くのエリアで立つためです。これらのことから、⑴患者が集まり、⑵チェア台数を十分に確保することができ、⑶従業員を十分に採用することができる、物件こそが業績の上がる物件であると言えます。
◾️この記事を書いたコンサルタント
眞野 泰一
◾️監修コンサルタント
歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター
松谷 直樹
2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。
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