サステナビリティと、多様性と、成長戦略としてのＭ＆Ａ

皆様、いつも当メールマガジンをご覧いただき有難うございます。
株式会社船井総合研究所の長谷川光太郎です。

今回は、歯科経営においてもその重要さを増してきている
「サステナビリティ」と「多様性」というキーワードに対し、
成長戦略としてのＭ＆Ａがどのように効くかについて確認したいと思います。

歯科経営における「サステナビリティ」と「多様性」

先生方も業界紙や、経営セミナーでよく目にすることがあるかと思います「サステナビリティ」と「多様性」。
言葉自体は20世紀後半からあったわけですが、30年以上（約一世代）を経て、改めてその重要性が語られるようになっています。

「サステナビリティ」とは、環境や人権等に配慮した活動を行い、将来世代に過大な負担を残さず、社会全体を長期的に持続させていこうという考え方です。
「多様性」とは、様々な属性（国籍、年齢、性別など）や思考（宗教、価値観など）をお互いに尊重し、共存することを言います。

歯科業界においても、時流に敏感な経営者は「サステナビリティ」「多様性」あるいは「SDGｓ」といったキーワードを大切にしながら、事業運営、特に採用・組織力において優位性を築いておられます。
歯科は現時点では労働集約型の事業なので、ハード面に対して人員体制をいかに整え、かつ組織力を高められるかが成長戦略の肝になります。
つまりは、歯科の成長戦略のセンターピンである採用や組織力向上につながる「サステナビリティ」や「多様性」というキーワードを行動規範に落とし込んでいる医院は、今後の成長において優位性を築き続けられるということと言い換えられます。

「サステナビリティ」「多様性」口にするのは容易だが、果たして行動を伴っているのか

ここで重要になるのは、「サステナビリティ」「多様性」を行動規範に落とし込んでいるかどうかという視点です。
「採用・あり方教育のトレンドワードだから」
ということで、募集要項や、経営計画に文字だけ入れ込んだとしても意味はありません。

例えば、
・外国籍や障碍者の方を採用し、活躍の場を共創する
・歯科医師や歯科衛生士以外の理事をたて、多様な視点から経営を行う
・将来世代に向けた啓もうイベントの実施や、小児歯科への注力
・環境負荷の少ない歯ブラシなどの導入
など、具体的な行動につなげていることが重要です。行動につなげているからこそ説得力を持ち、採用や組織力の向上につながるわけです。

上記のように、成長戦略に効く「サステナビリティ」「多様性」を意識した行動は様々挙げられますが、
現状最もインパクトの大きい取り組みとしては成長戦略としてのM＆Aです。
その理由について解説いたします。

成長戦略としてのM＆Aがなぜ、「サステナビリティ」や「多様性」に対する最もインパクトの大きい取り組みなのか

成長戦略としてのM＆A（譲受側）では、
①譲渡側医院の歴史や、人財、患者さんとの信頼関係を引き継ぐ
②そのままでは廃業していた医院を支え、地域医療を支え、新たな成長を実現する
③新たなノウハウや文化を受け入れ、学ぶ
ことが、必ず必要となります。
何が言いたいのかというと、M＆Aで医院や法人を譲受するということ自体が「サステナブル」で「多様性」に富んだ成長戦略だ、ということです。
一方で新規分院開業であれば、上記のメリットは享受しづらい部分かと思います。

労働集約型の歯科医院で、今後の成長戦略を考える際に、採用と組織力向上はセンターピンとなります。
そのセンターピンを抑えるキーワードは「サステナビリティ」と「多様性」です。
「サステナビリティ」と「多様性」は行動で示すほかなく、成長戦略としてのM＆A（譲受側）は、そのどちらにも説得力を持たせることが出来る最大の取り組みです。
皆様にとって今後の成長戦略を見直すきっかけになりましたら幸いです。

また、今回この成長戦略としてのM＆Aを実際に行ったゲスト講師をお呼びして、M＆Aのメリットデメリットについて詳しくお話しいただく機会を設けております。
今までの成長戦略とは、ギアを変えていきたい経営者の方には、是非ご参加いただきたく存じます。

ここまでお読みいただき、誠に有難うございます。
先生のこれからがより善いものとなりますよう、祈念しております。

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