正直な声に耳をかたむける‐歯科医院経営のツボ‐
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アンケートは面倒
何かのイベントに参加した時や、
新商品を使用した感想を聞かれる時など、
アンケートを書く機会は何かと多いと思います。
ただ、私もそうですが、
はっきり言ってアンケートを書くのは本当に面倒……。
進んで協力していただけるのは稀で、
多くの方は早く終わらせようとして適当に回答したり、
何も考えずに書いてある場合があります。
書くことが多い……
その原因のひとつには、
記入項目の多さがあるのではないでしょうか?
ある歯科医院のリニューアルの際に行なわれた、
内覧会に参加させていただいたことがありますが、
そこで実施されていたアンケートも記入項目が多く、
途中から質問はほとんど見ず、
とりあえず丸をつけて終わらせてしまいました。
悪いことは書きにくい
さらに、アンケートに悪いことは書きにくいです。
書いているところを見られている状況であれば、
尚更そう感じるのではないかと思います。
自由記述の欄を設けていても、
そこに何かを書き込む方は、
本当に満足しているorかなりの不満がたまっている
と特別な感情を持っている場合で、
ほとんどは何も書かれていない状況で返ってきてしまい、
多数派の意見は集めにくいのではないでしょうか?
正直な声を聞かせてください
そこで、私のご支援先で実施したのが下記のアンケート。
本当に一言だけにしぼり、
患者様の本音を引き出すため、
「正直な声」を聞かせていただきたいと書きました。
後で見られるのは分かっていても、
書いたアンケートを手渡しで渡すのは、
患者様の負担がかかることを考慮し、
「ご意見箱」として回収ボックスを設けました。
1ヶ月間で300枚以上回収できましたが、
そのほとんどでしっかりとした意見を書いていただき、
満足の声も多かったのですが、
ご要望として医院の改善点を同時に多く発見することができました。
ただ、集めるだけで終わりにしない
現在、院内では満足の声とご意見・ご要望として、
2つに分けて掲示していただいています。
いくつかの声は、
まだ通院していただいていない方の参考になるよう、
ホームページにも掲載しています。
院内で掲示しているアンケートに対しては、
それぞれスタッフの方から、
コメントを返していただくのはもちろんのこと、
ご要望として寄せられた声には、
改善前と改善後の写真をおさめていただき、
それを一緒に掲示することで、
視覚的に改善した箇所が分かるようにしています。
例えば、
・雑誌を増やしてほしい
・医院の案内がわかりにくい
など、簡単に改善しやすいところから、
まずは手をつけていっています。
本日のまとめ
アンケートを歯科医院で実施する際には、
・アンケートをとる目的をどこにおくのか?
・それをどう有効活用するのか?
この2つの視点をしっかり持った上で、
実施することが大切です。
ただ、何となくアンケートを実施していては、
患者様だけでなく、
スタッフの方の負担を増やすだけですし、
やらされている感だけが残ってしまいます。
今回は、
目的:患者様の本音の声を集める
活用方法:院内やホームページでコメントや写真をつけて掲示する
としました。
あえて、回答をしぼる形で実施しましたが、
それによって、
患者様の本音に近い声を、
より多く集めることが出来たのではないかと思います。
アンケートは非常に有効な手段だと思いますので、
医院の目的に合わせた形で実施していただければと思います。
◾️この記事を書いたコンサルタント
歯科コンサルタントチーム
◾️監修コンサルタント
歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター
松谷 直樹
2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。
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