「失敗しない自費メンテナンスの導入」

皆さん、こんにちは。
船井総研歯科コンサルティングチームの坂下大樹(サカシタ ダイキ)です。
いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。
本日は私がメルマガの担当をさせていただきます。
昨年4月の保険点数改正で新たにSPT(Ⅱ)の算定が可能になり、日本の政策と
して、治療から予防へ保険制度の比重を高める方向性が示されるとともに、従来
の保険制度内での定期健診は保険適用から除外することを明確に区分されたとも
言えます。
実際に、地域によっては、3ヶ月や6ヶ月での初診おこしが、すべて返戻となる
ケースなども散見されます。
歯科医院においても、改めて保険制度に振り回されない体制づくりと今後の人口
減少を視野に入れ、健康な患者様に予防として定期的に通っていただくための仕
組みづくりに取りかからなければならない岐路に立たされています。
今回のメルマガでは、自費メンテナンスの導入におけるポイントと、移行スケジ
ュールについてお話させていただければ、と思います。
<1>自費メンテナンスの役割を決める。
自費メンテナンスの導入にあたって、自費メンテナンスを今後どのような位置づ
けにするのかを事前に決定しておく必要があります。
その位置づけによって、メニュー内容や価格設定、告知方法が異なりますので、
最初に位置づけを決めておくことが重要になります。
役割としては大きく以下の3通りになります。
1)すべてのメンテナンスを自費メンテナンスに移行させる。
これは、既存の患者様すべてを自費メンテナンスに移行するパターンとなります。
このパターンの場合だと、5,000円/30分を基本とした価格設計となります。
また、メニュー設計については、
既存のメンテナンス内容と同様に設計し、“保険制度”への適用といった切り口
の告知を行うか、既存メニューに+αを加えて、患者様に価格差を感じさせない
ように設計するかの2つの方法になります。
2) SPT(Ⅱ)と自費メンテナンスの併用パターン
SPT(Ⅱ)の算定が可能な場合は、SPT(Ⅱ)を基本とし、算定条件に見合わ
ない患者様については、自費メンテナンスに誘導するというパターンです。
この場合、これまでの保険メンテナンスの患者負担が2,500円程度からSPT(Ⅱ)
へ移行すると3,000円~3,500円程度になり、自費メンテナンスを5,000円程度に
設定することで、患者様にとっても大きな違和感を感じさせず、段階的に移行も
可能です。
こちらの場合、SPT(Ⅱ)の算定が可能な医院がいかに、優れているかといった
ブランディング的な告知方法も有効となります。
3) 自費メンテナンスを付加価値として設定するパターン
自費メンテナンスを導入したいけどまだまだ難しい。という場合には、付加価値と
して設定するパターンもあります。
例えば美容的な要素を付加するデンタルエステに見られるリップマッサージやガム
ピーリングなどを付加価値として追加する。
もしくは審美的な要素を付加価値として、エアブローやPMTCを付加価値として
追加する。などが考えられます。
この場合だと、既存のメンテナンスメニューに加え上記の追加したオリジナルメン
テナンスとして、10,000円/h~20,000円/hといった価格設定にて提供することが可
能で、メンテナンス誘導の際に、患者様に選択していただくといった形になります。
<2>従業員への告知と意識統一を行う。
自費メンテナンスを導入した際に、実際に患者様の施術を行うのは歯科衛生士です。
いくら良いメンテナンスを設計したとしても、スタッフさんが「患者様に(高額な
ので)おすすめできない」、「(技術的に)自費メンテナンスを実施する自信がない」
といったことで、頓挫することも散見されています。
自費メンテナンスの導入に際しては、従業員に対して「なぜ自費メンテナンスを導入
するのか」を下記の3点を意識して周知されることが重要です。
■ 保険の制度に適応させる重要性
■ 患者様の予防意識を高めることの必要性
■ 安心して導入するための訓練の実施
まずは、歯科衛生士業務の価値についてスタッフ自身が理解し、価値を感じることが
できれば、自費メンテナンス導入もあと少しです。
<3>初診対応から自費メンテナンス誘導までの流れを決める。
導入する内容とスタッフの意識統一ができれば、あとは段階的に告知と誘導を進め
れば良いのですが、自費メンテナンスに誘導するためには、患者様自身が予防に対
する価値を感じ、自身の口腔内に関心を持ち、生涯自分の歯で噛めることの喜びを
イメージしていただく必要があります。
その為にも、初診時点から予防の重要性を伝えるカウンセリングを実施し、医院の
あり方として「治療することよりも予防すること」に対して比重があることを伝え
る必要があります。
その為にも、初診カウンセリングの実施や治療終了時のリコールカウンセリングは
もちろん、リスク管理検査といった自費の検査メニューを導入し、患者様の口腔内
への意識を高めるための設計が重要です。
特にこれまでカウンセリングを実施されていらっしゃらない医院様の場合、アポイ
ント時間とは別にカウンセリングを実施する時間の追加する(もしくは、治療の流
れを見直す)必要があるため、抜本的なアポイント体制から見直しすることも必要
になる場合があります。
以上のようなステップを経て、自費メンテナンス実施のためには3ヶ月~半年の準
備期間を要します。
現在、「地域的にメンテナンスの返戻がないので、うちの医院には関係ない」と考
えていらっしゃる場合でも、いつ突然“その時”が訪れるかわかりません。その際
に困らないためにも、徐々に準備を始めていただくことをオススメさせていただき
ます。
文末ではございますが、船井総合研究所では以下の日程にて『自費メンテナンス導
入成功セミナー』を開催させていただきます。
本セミナーでは、全国的に自費メンテナンスが浸透していない2009年から自費メン
テナンスの導入に取り組み、現在では自費メンテナンス100%誘導に成功された
医療法人なりとみ歯科 理事長の成富健剛先生をお招きさせていただき、自費メン
テナンス導入の為の成功例はもちろん、導入の際の失敗事例についても包み隠さず
お話いただきます。
お席に限りがございますのでご興味がある先生は、ぜひお早めにお申し込みください。
↓↓詳しくはこちらから↓↓
【自費メンテナンス導入成功セミナー】
http://www.funaisoken.ne.jp/mt/funai-dental2/sem013414/lp_013414.html
【日時】 ※会場詳細はウェブサイト該当箇所をご確認くださいませ。
《大阪会場》 2017年 4月 2日(日) 13:00~17:00(受付12:30~)
《東京会場》 2017年 4月 9日(日) 13:00~17:00(受付12:30~)
《福岡会場》 2017年 4月16日(日) 13:00~17:00(受付12:30~)
【セミナーでお伝えする内容を一部紹介】
・貴院が自費メンテナンスを導入・拡大すべきかどうかを徹底判断!!
・収益と社会性のバランスを考えた自費メンテナンスの価格設定
・保険メンテナンス受診者の8割以上が自費メンテナンスに移行するカウンセリング
・成功のポイントは、初診から治療、定期健診までの流れを見直すこと
・自費メンテナンス導入に成功する医院、失敗する医院の共通ルール
・SPT(Ⅱ)と自費メンテナンスをどう併用し、成功させるか
↓↓詳しくはこちらから↓↓
【自費メンテナンス導入成功セミナー】
http://www.funaisoken.ne.jp/mt/funai-dental2/sem013414/lp_013414.html
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
【執筆者:坂下 大樹】

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