「食支援会議の運用次第で、施設・歯科ともに算定率がここまで上がる?」
こんにちは。
本日のメルマガを担当させていただきます、
歯科チーム食支援歯科コンサルタントの磯野です。
今回は実際に食支援付与をした歯科医院が、
介護保険施設でどれだけの方々が自院の患者化となっているか、
成功している運用事例をご紹介したいと思います。
▼食支援(経口維持加算)の流れについての確認
食支援と名前はよく聞くけれども、
実は内容がよく分かっていない方々もいらっしゃるかも知れませんので、
ここで改めて取り組みの流れについてご紹介したいと思います。
ここで言う食支援とは、
歯科医院が介護保険施設に賛同することで施設側が算定できる経口維持加算の取り組みを指します。
(他にも病院や療養病床などもありますが、ここでは介護保険施設の話を主とします)
昨年は施設側のみの算定でありましたが、
今年の医療報酬改定より歯科医院側も「栄養サポートチーム連携加算(NST加算)1・2」
として算定されることになり、か強診に並んで注目されている取り組みです。
細かい算定要件や書式の案内は割愛しますが、
大まかに算定までの流れを改めてお伝えしますと、
1.施設側が施設入居者(以下入居者とする)のご家族へ同意を得る
2.入居者に対して歯科口腔検診を行う
3.入居者ごとにミールラウンド(食事観察)を行う
4.入居者ごとに多職種会議で食支援内容について施策を決める
5.次月以降は、3?4を繰り返す
ここで今、多くの現場で起こっているのが、
会議に時間がかかって、算定率がなかなか上がらない。という問題です。
そして、経口維持加算の算定率が伸びないと歯科受診してくれる入居者数も増えません。
そんな中、圧倒的な加算算定率を誇りながらも、入居者への食支援の質も保ち、
結果として、歯科診療率も非常に高い歯科医院がありましたので、
その取り組みの秘訣をご紹介したいと思います。
一体何が違うのでしょうか?
▼入居者1人に対して、何分も時間をかけて話し合っていませんか?
この食支援会議の目的を参加者全員へ事前に認識させておくと良いでしょう。
その目的とは、「入居者ごとの摂食嚥下における問題点に対して、具体的な支援方法を決める」ことです。
会議には大きく分けて、
1.何か行動を決めるための会議
2.共有、確認するための会議
3.アイディア出しなどブレストするための会議
がありますが、食支援での会議は1に該当します。
スムーズに目的達成をしている食支援会議では、
次に紹介するいくつか前提条件があります。
▼摂食嚥下の観察ポイントと対処法のケーススタディが参加者に共有されている
摂食嚥下はいわゆる「食事の5期」と呼ばれるフェーズに分かれます。
各フェーズにおいて起こり得る障害事例と、対処法について事前に勉強会を歯科医院側から提案すると上手くいきやすいでしょう。
そうすることで、会議が長引くよくある事例である、
想像を事実と思い込んで、不確かな情報を議論してしまい浪費するケースを避けることができます。
これは院内で行っているミーティングでも今一度、フレームワークが構築されているか再検討いただくと良いと思います。
施設職員を交えて勉強会を実施することで、
施設との密接な信頼関係の構築にもつながりますので、
すでに食支援を取り組まれている医院では是非提案してみてください。
▼数多くの入居者を会議にかけることができ、訪問診療患者化率も大幅にアップ
先述のフレームワークが構築されている食支援会議では、
1時間で100人近くもの入居者をカンファレンスにかけることができ、
結果として経口維持加算の算定率が特養で80%近くに上る法人もあります。
その過程で歯科訪問診療の患者化率も50%近くになると報告を受けており、
効率化の観点ももちろんありますが、
それよりも、より多くの入居者により良い食支援、ないし歯科診療が行き届く取り組みであることが大切なのだと思います。
▼訪問歯科セミナーが開催間近です(9/22大阪、9/25東京)
今ご紹介した食支援の話は、段階としてかなり進んだ歯科医院での事例になります。
他にも食支援導入時の話などを含めたセミナーが近日開催予定ですので、
これを機に、介護保険施設を担当しているが食支援の取り組みがまだいまいちよく理解できていない、
これから食支援を取り組むためには何が必要なのかなど、
細かく話を聞いて、相談もしてみたい方はこの機会をご活用ください。
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