「歯科医院経営コンサルティングレポートpart6〜船井流 1000院からの成功事例報告〜」
皆さん、こんにちは。
船井総研歯科コンサルティングチームの坂下大樹(サカシタ ダイキ)
です。
いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。
本日は私がメルマガの担当をさせていただきます。
本日のテーマは新卒スタッフを採用している医院様で
GW後に実施していただきたいことについてお話させていただきます。
“採用難”の時代である。
ということは、こちらのメールマガジンでも何度も記載させて
いただいておりますが、それよりも深刻な問題は、
新卒スタッフの定着率にあります。
厚生労働省のデータによると、新卒社員の3年以内の離職率は
大学卒で32.2%、短大卒で41.3%となります。
事業所の規模別でみると、
5~29人の組織で大卒50.2%、高卒56.4%。
次に、業種別でみると、
医療、福祉の場合、大卒で37.6%。
以上のように、3年以内の新卒離職率は3人に1名を
超えている状況です。
苦労して採用できたのにも関わらず、すぐに辞めてしまうため、
新卒採用なんて辞めてしまおうとなってしまった院長も
多いかと思います。
重要なことは、採用の段階から定着率を高めるための
対策をとることです。
新人スタッフの退職が多いこの時期だからこそ、
改めて対策の一部をお伝えさせていただきます。
定着率向上の対策ですが、先に結論から申し上げますと
“個人面談”です。
個人面談なんてやっているよ、という医院様も多くあられると
思いますが、GW後こそ最も重要であり、
できれば個人面談とあわせて、
新人教育制度とあわせて実施していただきたいと考えます。
「では、なぜGW後が重要なのか?」
新卒スタッフの多くは4月に入社し、訳も分からないまま、
1ヵ月仕事に没頭し、少なからず疲弊している状態です。
GW中に学生時代の友達と会って、仕事の話をする中で、
お互いが愚痴を言い合ったり、もっと良い条件の職場の話を聞き、
テンションが下がったりしながら、いわゆる五月病の状態になり、
最悪のケースでは、退職に至ります。
それを防ぐためにも、しっかりとコミュニケーションをとる機会が
重要であり、その頻度と内容も重要になります。
「具体的な方法について」
私のお手伝いさせていただいている医院様の多くでは、
新人スタッフ向けのトレーニー制度という教育制度を実施しています。
具体的には、
入社してからの3~6ヵ月間における、
教育スケジュールをカリキュラムで整備すること。
教育担当者(トレーナー)を任命し、毎週のトレーニー面談の実施。
※教育担当者は若手の先輩スタッフ
教育担当者とは別にメンターを任命し、月1回ランチ面談を
実施すること。
※メンターは、チーフクラスのスタッフ
教育期間中は、月1回新人と教育担当者と院長で3者面談を行うこと。
基本的に必要なことは、上記になります。
トレーニー面談では、教育スケジュールの進捗確認やこれからの
予定について説明を行い、10~15分程度で実施します。
メンターとのランチ面談は45分程度、食事をしながら、
新人スタッフの悩み相談などざっくばらんに
話を聞いてあげることが中心になります。
3者面談では、事前に3者面談シートを準備します。
そちらの記載項目は、
① 1ヵ月の振り返り(学んだこと・現在の課題)担当:新人スタッフ
② トレーニーからのアドバイス(成長した点・改善点)
担当:トレーナー
③ 院長よりメッセージ 担当:院長 ※面談後に記入
上記の3項目で行っていただいています。
また、こちらのシートとは別に、教育カリキュラムを
持ってきていただき、トレーナーより進捗状況の報告を
していただきます。
こちらの面談でのポイントですが、
院長はとにかく新人をほめることが最重要です。
「よく頑張ってるね」
この一言で、新人スタッフの気持ちが大きく変わります。
以上が、トレーニー制度の概要となります。
個人面談といっても、院長となんとなくお話する、
という時間ではなく、組織として、正式に面談の時間を
設定するということが重要です。
医院全体として、新人教育について力を入れてくれているんだな、と
新人スタッフ自身に気づかせることもまた定着率向上になるからです。
歯科医院は、女性が主体の組織であり、どうしても定着率を
高めることが難しい組織ではありますが、その中でも対策をすれば
必ず向上します。
逆にしっかりとした制度を作ることで、新卒が学生時代の友達と
会ったときに、「うちではこんなことしてくれるよ」と言ってもらい、
他院のスタッフがうらやむような状態になれば、採用も楽になります。
まだ、実施されていない医院様は、この機会にぜひ、
定着率向上対策について考えてみてください。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
【執筆者:坂下 大樹】
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