「歯科医院経営コンサルティングレポート」2010/4/9
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「歯科医院経営コンサルティングレポート」 2010/4/9号
～船井流 1000院からの成功事例報告～
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皆さん、こんにちは!
船井総合研究所歯科医院コンサルタントチームの松谷です。
「歯科医院経営コンサルティングレポート」では、
船井総合研究所が１０００院以上もの医院の
コンサルティング現場でルール化したノウハウや、
歯科クリニックのクライアント先に日々
伺っている松谷がその都度の日々のコンサルティングレポート
をお届けします。
今回のテーマは、「歯科医院の利益の考え方」です。
利益を過大に出す必要はありませんが、やはり適切に利益を出せるような
運営を行っていかないと、新しい投資ができませんし、
院長がやりたい診療を行うことができません。
また、何よりも医院自体が、疲弊していきます。
やはり、歯科医院において、売上、経費、利益を把握することは
必要なことと考えます。
２００９年昨年から自費が少なくなったり、患者が少なくなったり、
急に増えたりする現象がおきています。
今までのようなあいまいな数値管理ではいざ問題が表面化したときに
どのような対処をするべきなのか、対策がとれなくなってきます。
顧問先のデータをもとに数値指標を考えてみたいと思います。
まずレセプトと売上の関連性を考えて見ます。
レセプトの枚数はチェア台数と関連しています。
顧問先の方にはチェア１台あたりレセプト８０～１２０枚くらいが目標
と申し上げています。
患者さんに負担をかけず、収益も確保するためには
顧問先を見ますと平均すると１００枚くらいが適切な枚数のようです。
従ってチェアが３台であれば３００枚くらいが目標数値であり
適切な枚数となります。
たとえば3台で４００枚となると患者の見る時間は減りアポイント間隔も
２週間くらいになってきます。
そうすると患者は不満足度が高くなり減少してしまいます。
そういう場合はチェアを増台するべきと考えられるわけです。
逆にチェア3台でレセプト200枚であれば、あと100枚くらいの伸びる余地は
十分にあります。
そうするとチェアと売上の関連性も明確になってきます。
仮に１レセプトあたりの月間平均点数が１２００点だとすると
チェア１台あたりの月間売上は１２０万円になります。
保険１００％の場合は生産性はチェア3台で最大３６０万円となる。
これが現在の歯科医院のビジネス視点から見た生産性です。
従って、さらに生産性を挙げようと思うと自費診療を考える必要があります。
次に売上と利益のバランスを考えてみましょう。
歯科医院の場合適切な利益率は売上に対して２０％程度です。
この利益を正しく保つためには 歯科医医院の場合経費の中で
まず、チェックすべきなのは人件費です。
なぜなら歯科医院における経費のなかで最も高い比率の部類だからです。
人件費の適切な比率は２０～２５％です。
これを越えると利益が少なくなります。
３０％だと要注意で３５％だと売上に対して多すぎることになります。
この場合売上に対して人が多すぎるので人員調整をするか売上、
特に自費率が低いことが要因であります。
また逆に人件費率が２０パーセントの場合、
は人を増やしサービスを拡充することを検討してもよいでしょう。
次に材料費、技工費の比率は売上に対して１８パーセント程度が平均的である。
高い場合は無駄遣いがないか、技工量が高すぎないか、
検討した方がよいでしょう。
また、テナントの場合は、家賃比率は売上に対して
１０パーセント程度が目安です。
適切な利益は、先ほども述べましたが、売上げに対して、
１５％程度～２０％程度が目安です。
よくいただく質問として患者が多いが利益が上がらないというものであります。
この場合、いくつかの要因が考えられます。
・保険診療主体のため、売上げに対して人件費が高くなっている
・衛生士の数が多くリコール数が多いため生産性が上がっていない
・院長が保険の患者に手をとられており自費のカウンセリングができていない
ポイントは売上を増やすことではなく収益率をあげることにあります。
増患増収を目指すと、同じスパイラルに入る可能性があります。
つまり、増患しても減収になる可能性があります。
皆様の医院でも売上に対して、経費の比率や利益率を再度チェック
されることをお勧めいたします。
それでは、次回以降の配信をお楽しみに！
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