前歯部用CAD/CAM冠ブロック保険適用の流れ
- コラムテーマ:
- 診療報酬改定・保険改正
<本コラムのポイント>
①前歯部用CAD/CAM冠が保険適用になる流れ!2020年9月予定!
②金銀パラジウムを使った補綴治療を再考する必要性あり!
③自費セラミックとの区分けを明確する必要があり!
8月19日の中医協の中で、「前歯部用CAD/CAM冠ブロック保険適用」について触れられました。
下記、15ページ以降が対象です。
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000660248.pdf
下記は、本件で留意事項案として記載される内容です。
M015-2 CAD/CAM冠について、留意事項通知に下記下線部を追記する。
(1)(略)
(2)CAD/CAM冠は以下のいずれかに該当する場合に算定する。
<NEW>イ 前歯又は小臼歯に使用する場合
ロ 上下顎両側の第二大臼歯が全て残存し、左右の咬合支持がある患者に対し、過度な咬合圧が加わらない場合等において第一大臼歯に使用する場合
ハ 歯科用金属を原因とする金属アレルギーを有する患者において、大臼歯に使用する場合(医科の保険医療機関又は医科歯科併設の医療機関の医師との
連携のうえで、診療情報提供(診療情報提供料の様式に準じるもの)に基づく場合に限る。)
(3)~(4)(略)
<NEW>(5) 前歯に対し、CAD/CAM冠を製作する場合において、CAD/CAM冠用材料(Ⅳ)の色調を決定することを目的として、色調見本とともに当該歯
冠補綴を行う部位の口腔内写真を撮影した場合は、区分番号D010に掲げる歯冠補綴時色調採得検査に準じて算定する。
<NEW>(6) 前歯に対し、区分番号M001に掲げる歯冠形成のうち、CAD/CAM冠に係る費用を算定した歯又はCAD/CAM冠の歯冠形成を行うことを予定
している歯で、テンポラリークラウンを用いた場合は、区分番号「M003-2」に掲げるテンポラリークラウンに準じ、当該歯に係る処置等を開始した日から当該補綴物を装着するまでの期間において、1歯につき1回に限り算定する。
また、使用される製品は「カタナ アベンシア」となります。
クラレノリタケデンタル株式会社がメインで取り扱いになり、技工所は順次取り扱いを行っていくことと思われます。
色調などは導入後、シビアにみる必要がありますが、もしある程度の審美性を有する場合には、いよいよ自費補綴、セラミックの立ち位置が変わってくることになります。
そうした際には、値付けはもちろんのこと、医院の収益構造を変化させること、カウンセリング技術の向上などは必須中の必須になるでしょう。
ここ数年、9月や10月などの本来は改定時期ではないタイミングで新技術の導入が加わることが増えました。
ぜひ皆様もこういった情報をいち早くキャッチアップしていただき、診療や医院経営に加えて頂ければと思います。
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◾️この記事を書いたコンサルタント
岡崎 晃平
山形県出身。船井総研に入社以来、メディカルチームに配属され歯科医院を中心に、皮膚科・耳鼻咽喉科などのプロジェクトに携わる。
現在は、新規開業から医院活性化まで、幅広い経験と知識で多くの院長先生方より支持を受けている。
日々、“どんな時代になっても持続可能な歯科医院を創る”というコンサルティングモットーのもと、全国各地の歯科医院を行脚する、メディカルチーム有望の若手である。
◾️監修コンサルタント
歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター
松谷 直樹
2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。
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