「ユニット台数の適正は?」
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今回はユニット台数について書かせて頂きます。
最近、船井総研の主催セミナーだけではなく、様々な企業さまのセミナーへ
登壇させていただくことが多くなっております。
私だけではなく、歯科コンサルチームの多くのメンバーが
今年に入って10回以上もお声かけいただいている状況です。
そのような他社さま主催のセミナーで、
初めて船井総研の講座を聴いてくださった先生方の中には、ご開業をひかえている方も多く、
必ずといっていいほどユニット台数について相談をいただきます。
特に、ご開業や移転を進めている先生方は、
ユニット台数を何台にするかを悩まれていたり、
あまり根拠なく台数設計をされていることが多いと感じます。
もちろん、物理的な制約を考慮することはもちろんですが、
目標設定する売上規模も含めて考えていかねばなりません。
訪問診療の点数は含めず、外来診療のみで考えていくと、
ユニット1台あたりの年間売上は2,000万円から
3,000万円を目標として設定できます。
既に何年、何十年と診療をされている医院さまで、
この数値を下回っているということは新患数が少ないか、
保険主体で自費診療を強化できていないと言えます。
従って、ユニット5台の医院さまであれば、
まずは年間で1億円の売上を目指し、
3年後くらいの中期ビジョンで
1.5億円を見据えた経営計画を立てることができるということです。
新規でご開業の先生ですと、ユニット3台でスタートしたとすると、
かなり高い生産性を出せて年間9,000万円の売上となることを想定すると、
初めからユニット4台や5台としてもよいのではないかと思います。
よく言われる「まずは年商1億円を目指す」という指標に対して実は、
歯科医師の人数よりもユニット台数の方が重要な要素であると言えるのです。
ここまでを前提に、ユニットが7台以上ある医院さんに
1度考えてほしい価値観があります。
それは『ユニットの減数(削減)』です。
実際に先生方からいただく相談内容で「ユニットを減らそうと思うのですが、、、」
というものは、ほとんどありません。しかし、とても重要な考え方と言えます。
何故か。それは、医院さんによっては、ユニットを減らすことで利益を
最大化できる可能性があるからです。
先にあげました、ユニットあたり年間2,000万から3,000万円の
目標に照らし合わせた時、ユニットが7台あるのに年間売上が
1.4億円を下回っているようであれば、1台の減数(削減)を計画してもよいでしょう。
ユニットを7台から6台にすることで、安定して業績を上げるための歯科医師人数が
2.0名以上ほしいというところから、2.0名を下回っても可能な範囲になること。
診る患者数が減ることで、駐車場の必要台数が減らせることや、
歯科医師人数だけではなく診療アシストや受付の2名目を減らすことができる規模感にまで
体制の圧縮ができるとこと。
もちろん、待合いのスペースも圧迫しにくく余裕をもつことにもなります。
そこで「空けたユニットスペースはどうするんだ!?」
という声が聞こえてきそうですが、そこはカウンセリングルームにすべきです。
収益性を上げるため自費診療を強化していくうえでは、
カウンセリングの仕組みを徹底しなければ必ず壁にあたります。
多くの患者を診ている医院さんでは、一定の数を超えてくると
「抜歯後にこんなに長く腫れるなんて聞いていない」
「抜歯の次の日にも消毒で通院しなければいけないなら、 事前に言ってほしかった」
「以前聞いた金額や治療予定と違う」
というクレームをうけ、患者に対する情報発信の量的な低下と質的な低下といった影響を及ぼします。
今の時流としては、患者に多く来てもらうことよりも、
職種に限らずスタッフを確保することの方が難しい時代と言えます。
もちろん、新患数の確保も診療圏によっては難しいです。
だからこそ、高い収益性を出し続ける医院創りを見据えると、
新患と勤務医などスタッフの必要ハードルを下げることも戦略として重要なのです。
【執筆者:眞野泰一】
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