【答え】を言うことが《正しい》とは限らない‐歯科医院経営のツボ‐
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皆さん、こんにちは。
船井総合研究所の歯科チームです。
「相手に聞かれたことには全て答えをだす」。
私はこれがコンサルタントの正しい姿だと思っていました。
いましたなので、今は別の考えですが……。
最近ある歯科医院様でこんな質問を受けました。
「スマートフォンサイトって作ったほうがいいんでしょうか?」
この質問に対する答えを2択で考えるならば、
「作った方がいい」、「作らない方がいい」
のどちらかです。
iPhoneを筆頭にスマートフォンユーザーは、
米国の調査会社によれば2012年時点で2400万人を越えたようです。
ただ、総務省では古いデータしか発表されておらず、
この調査も正確な数字か定かではないのでリンクを掲載することは控えますが、
皆様の周りを見渡していただいても、その勢いを実感していただけるかと思います。
では、実際に歯科医院のホームページでは、
何割ぐらいの方がスマートフォンでアクセスしているのでしょうか?
船井総研のお付き合いのある歯科医院様の複数のホームページで、
Google Analytics(グーグルアナリティクス)というソフトでアクセス解析をすると、
その割合はおよそ2~3割です。
この辺りはまた別の機会に書こうと思いますが、
Google Analytics(グーグルアナリティクス)では、
非常に詳細なデータを得ることができます。
このように書くと勘違いされては困るのですが、
他のサイトのデータを好き放題に見られる訳ではないので、
「私のサイトも勝手に見られるのでは」と心配に思われた院長先生はその必要はありません。
2~3割という数字は今後さらに増加する可能性が高いので、
やはり何かしら対策をしていく必要があるといえるでしょう。
このような数字が前提にあるので、
私自身は「作った方がいい」という答えになる訳です。
ですが、よくよくお話を聞いていくと、
- 現在のホームページのアクセス数自体把握していない
- そのように言ったのは、知り合いに効果があると聞いたから
- スマートフォンは持っていないので、どのように見れるのかわからない
つまり、
「スマートフォンサイトってよくわからないけど、とりあえず対策をしよう」。
こういった考えが背景にあるのです。
行動を起こすことは本当に素晴らしいことだと思うのですが、
現状の把握をしないままに行動を起こすことは非常に危険です。
そもそもホームページ自体を改善する必要があるのか、
あるいは別の手段が必要なのか?
今はパソコンでもスマートフォンでも、
同じようにホームページを見られる技術もでてきています。
医院の現状や状況によって、対策も異なってくるのです。
答えを言うことは、一時的な解決にはなるかもしれませんが、
根本の課題を解決しないといけない場合には、むしろ悪い場合さえあるのです。
こういったことはWEBに限らず、
スタッフ教育や他のマーケティングの施策の場面でも、当然起こりえます。
コンサルタントとしては、
“あえて答えを言わずに、別の角度から疑問を投げかける”
そうゆう役割が求められているのだと思います。
船井総研では、
「どうしてそう思うの?」
この言葉を至るところでよく聞きます。
この言葉を言われる時は、たいてい自分が的外れなことを言っているか、
課題を表面的にしか理解しておらず、根本を理解していない場合です。
そうゆう環境にいるからこそ、
コンサルタントとしての力が自然と鍛えられるのかもしれません。
◾️この記事を書いたコンサルタント
歯科コンサルタントチーム
◾️監修コンサルタント
歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター
松谷 直樹
2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。
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