評価制度のポイント‐歯科医院経営のツボ‐

2014年12月07日 (日)

コラムテーマ:
マネジメント(評価 モチベーション)

本日は東京にて評価制度のセミナー。
約30名の方にご参加いただきますので、
年内最後のセミナーは非常に良い形で終えられそうです。

評価制度の難しさ

「評価制度は作ったことはあるが、きちんと運用できていない」。
普段、評価制度はご相談内容としてよく挙がってきますが、
構築よりも運用の面でつまずかれているケースが非常に多いです。
 
歯科医院の場合、大抵、院長先生お一人が評価者になるので、
ドクター業の比率が高いと、はっきり言って評価するどころではありません。
 
それにも関わらず、どこかでもらってきた評価制度の雛形を使って、
評価項目を50個も、100個も設定してしまう……。
 
これが評価制度の一番多い失敗パターンではないかと思います。
 
まず、途中で挫折するのが目に見えているので、
評価項目は必要最小限に抑えるべきです。
 
また、雛形をそのまま使用するのもあまりおすすめはしません。
雛形を使用すること自体悪いことではありませんが、
それをベースに自院でカスタマイズさせないと、
先生の考え方や実情とかけ離れた内容になってしまいます。

構築よりも運用に目を向ける

「せっかく作るんだから、しっかりした評価制度を作ろう」
と気合いを入れて作ったにも関わらず、途中で訳がわからなくなってくる。
 
結局、一律で昇給、賞与を支払うスタイルに戻す。
 
誰もが頑張っているスタッフを評価して、
きちんと還元してあげたいという気持ちはお持ちだと思います。
ですが、評価制度は運用の面を考慮して作らないと、
絵に描いた餅になってしまいます。
 
1億円以下の規模の小さな歯科医院様であれば、なおさらです。

いつかくる限界をみすえて

毎年、一律で昇給し、賞与を支払っていく……。
 
スタッフ数が少なければ、
そのスタイルでもいいかも知れませんが、
規模が大きくなればなるほど、人件費は圧迫していきます。
 
チェア台数でアッパーもある程度決まってきますので、
いつか売上にも限界がきます。
 
原資である売上は増えないのに、
人件費だけが増えていくのは、決して良い状態だとはいえません。

評価制度の導入のタイミング

評価制度は医院の成長に合わせて、
導入を検討されるテーマだとは思いますが、
医療法人化を経て、1億円を超えたあたりが適切なタイミングなのではないかと感じます。
 
実際、セミナーにご参加いただく歯科医院様をみていると、
1億円以上の規模が割合として多いですね。
 
評価制度は誰もが興味はあるけれど、
扱いが難しいテーマだとは思いますが、
しっかり運用できれば非常に有効なものですので、
「構築よりも運用に目を向ける」という点は、
評価制度で最低限押さえていただきたいポイントです。

◾️この記事を書いたコンサルタント

歯科コンサルタントチーム

プロフィール詳細

◾️監修コンサルタント

歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター

松谷 直樹

2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。

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