歯科医院における計画停電時の対応

2011年04月05日 (火)

コラムテーマ:
マネジメント(採用 教育)

船井総合研究所  歯科経営コンサルタントの松谷直樹 です。


先日ある医院様(関東エリア)よりこのようなご質問を頂きました。

「計画停電時に診療ができなかったので医院を休診にしました。

今年の夏も場合によっては休診にすることもあろうかと思います。


このような場合、スタッフに給料を支払わなくてはいけないのでしょうか。」


法律や厚生労働省の見解によりますと、計画停電時に従業員には給与を支払わなくとも良い、という見解がでています。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/other/dl/110316a.pdf

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014tr1-img/2r98520000015fyy.pdf

確かに法律的には支払わなくても良いでしょう。


あるいは、必要に応じて雇用調整助成金及び中小企業緊急雇用安定助成金といった各種の助成金を利用し、休業手当の助成をうけることも可能のようです。


そこで、「今月は計画停電があって仕事ができなかったから、その分給料は減らすね」と言えばスタッフはどのように思うでしょう。


仕方がないと思うと共に、何か釈然としない気持ちを持つでしょう。


それは、いざという時には医院は助けてくれない、自分達の生活のことは考えていないんだな、という印象を持たれることです。


もしスタッフを大切にしたい、ということであれば、


「今月は仕事が十分にできなかったからいつもと同じように給料が用意できないが、もし必要なお金があれば言ってほしい。なんとか用意するから。」


「今度診療ができる時に振替え診療をしようと思うが、どうだろうか?」


という発言が考えられることでしょう。


非常時における院長の対応は様々なことを考えさせられます。

◾️この記事を書いたコンサルタント

松谷 直樹

プロフィール詳細

売上、利益の向上を大切にしながらも、「本当に患者さんに喜んでもらえる歯科医院作り」をコンサルティングの第一の目的に している。 「歯科医院は患者さんに喜んでもらえるためにある」「経営ノウハウは患者さんに喜ばれるような歯科医院作りのために活用するべきだ」という信念を元にコン サルティングを実施。 実現可能な提案と口頭だけでなく提案内容を実際に現場に落とし込み、実行するコンサルティングのスタイルを実行している。

◾️監修コンサルタント

歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター

松谷 直樹

2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。

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