マニュアル型人間増殖中?‐歯科医院経営のツボ‐
- コラムテーマ:
- 院内マーケティング
皆さん、こんにちは。
船井総合研究所の歯科チームです。
「マニュアル通りの対応しかできない」。
最近は“マニュアル”という言葉を聞くと、
批判的な意味で扱われることが多いように感じます。
- 言われたことしかやらない
- 柔軟性に欠ける
- 指示待ちで主体性がない
ゆとり世代≒マニュアル型人間のように言われることもありますが、
そもそもマニュアルは否定されるものなのでしょうか?
歯科医院のコンサルティングの一環として、
スタッフの電話対応やカウンセリングフローなどをまとめて、
私もマニュアルを作成することがあります。
これには目的が主に2つあり、
- スタッフのレベルを平準化する
- 仕組みを体系化して定着させる
各スタッフの能力や仕事へのモチベーションにバラつきがあることは、
どの院長先生でも感じられていることでしょう。
同じ対応を求めるというのは難しいですが、
特に自費カウンセリングをスタッフに任せられている医院では、
出来るスタッフと出来ないスタッフで結果に大きな差が出ます。
ただ、日常的な業務でも案外見落とがしがちなこともあります。
一例を挙げるとすれば、電話対応です。
最近数十医院の電話対応を私の方で調査したのですが、
予想していた以上にひどい結果でした。
各医院で同じ質問を3つほどしたのですが、
- 保留して院長先生に何度も確認しに行く
- ホームページに何を書いてあるかわかっていない
- 来院への声かけが全くない
歯科医院の場合、
メールより電話をかけてこられる患者様の方が、
数としては圧倒的に多いのですから、
この点を改善するだけでも、全くコストをかけずに来院率を上げることは可能です。
患者様に何とか自院に来院してもらえるよう、
ホームページや看板など目につきやすい部分に、
高額の費用をかける医院は本当に多いのですが、
電話対応など当たり前にすべきことを徹底できている医院がまだまだ少ない。
「うちのスタッフは優秀だから、マニュアルなんて必要ない」
とおっしゃられる院長先生もいらっしゃいますが、
スタッフの方が辞めないという前提で医院経営を考えるのは、
非常に危険です。
優秀だと言われるようなスタッフの方でも、
辞める時は何の前触れもなく言ってこられる場合もあります。
- 子供が出来たので辞める
- 人間関係に悩んで辞める
など理由は様々ありますが、
院長先生や1人のスタッフの方に依存するような体制では、
足元のしっかりとした安定経営とは程遠いのです。
マニュアルだけにとらわれた対応は確かに味気ないものですが、
医院・スタッフの成長レベルに合わせて活用すれば、有効な手段です。
本棚にホコリをかぶって全く読まれないようなものではなく、
動きが必要なものは動画でマニュアルを作成したり、
スタッフ自身で育成マニュアルを作成するなど工夫は必要です。
まだまだ取り組みとして不十分だと感じられている院長先生は、
ぜひマニュアルを導入することを検討されてみてはいかがでしょうか?
◾️この記事を書いたコンサルタント
歯科コンサルタントチーム
◾️監修コンサルタント
歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター
松谷 直樹
2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。
LINEはじめました!
LINE友だち登録で、歯科経営専門コンサルタントのコラムを読むことができます!
無料経営相談受付中!
メールマガジンのご案内
歯科医院経営コンサルティングレポート~船井流1000院からの成功事例報告~
歯科医院コンサルティング実績10年! 現場で積み上げた歯科経営成功事例満載のメールマガジンです。自費UP、増患、ホームページ対策、スタッフ育成、組織づくりなど、読んだ院長だけが得をする「3分でわかるノウハウ」を大公開します。