歯科医院の賞与はどの程度が適正か?
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こんにちは。株式会社船井総合研究所 歯科医院 経営コンサルタントの松谷直樹 です。
先日、ブログをお読みいただいている知り合いの先生より、年末の賞与についてのご質問を頂きました。
ご了解の上、内容を記してみたいと思います。
Q「松谷さん、いつもブログを拝見しています。この度はご相談がありメールいたします。
勝手な質問で申し訳ありません。
当院では、おかげさまで、患者数が増加し、そのためスタッフ数も増加していて、年末の賞与の総金額も比例して増加しつつあります。(当院は夏1.2ヶ月、冬1.5ヶ月出しています。)
そのため、医院の利益を圧迫し、利益がかなり出にくい体質になりつつあります。そこで、一部賞与を減額しようか迷っています。しかし、無理をすれば出せないこともないので、減らすのもスタッフに申し訳ないと感じています。
どのように思われますか?」
皆様ならどのようなご対応を考えられますでしょうか?
私はこのようにお返事させていただきました。
「○○先生
この度はご質問のメールありがとうございました。ご心情お察しいたします。
ボーナスの件ですが、この場合、正解はないかと思います。
減らしてもよいし、現状維持でもよいと思います。
それぞれの、メリット、デメリット、対応方法を考えて見ましょう。
減らす場合は、まずスタッフに今年が昨年に比べて、何パーセント売上が減っているか、収入より支出が多く、いくらくらい赤字なので、ボーナスを減らさせてほしい、ということを説明を20分くらいかけてすることが前提となります。
そういう状況なら仕方ないな・・・、と思ってもらうことが必要になります。
そうでなく、説明無しに、いきなり減らしてしまうと、不満が出てしまいます。
メリットは、支出を減らせることですが、デメリットはどうしても、モチベーションが下がってしまうことです。
特にこの時期ですと、ボーナスの出る、ぎりぎりの時期なので、本来なら、夏頃から、「厳しいので、ボーナスがあまり出せないかもしれない・・・」ときちんと事前になぜ減るのかということをお伝えしておくことが大切です。
現状維持でいつもどおり出す場合も、医院の状況は、きちんと説明するべきでしょう。
しかし、経営が厳しい状況なので、本当なら出すのをやめようと思っていたが、みんな頑張ってくれているので、何とか出します。といって出すのがよいでしょう。
その事に関して感謝を感じてほしいからです。
しかし、仮に減額した場合、トータルどれくらいの額になるでしょうか。おそらく数十万~百万かと思いますが、その金額をとるか、モチベーションの低下をとるかと考えると、出した方が長期的に見てよいと私は考えます。
これは、私の考えですが、従業員の給与・賞与を減らすのは本当に最後の最後の方法だと思います。
その前に、材料費、技工費、家賃、広告費の見直しをして最後の最後にどうしようもなくなったら、スタッフの給与を下げるべきだという考えです。
先生はお気づきだと思いますが、医院が繁盛する最大、最後のポイントは、院長とスタッフの対応力、レベルです。
機材や医院が素晴らしくても、対応がいまいちであれば、患者は来ません。
ハードよりもソフトの重要性です。
ソフトとは人への投資で、賞与もそのひとつと思います。
不明点あればご連絡ください。
よろしくお願いいたします。」
ご参考になればと思い、紹介をさせていただきました。
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◾️この記事を書いたコンサルタント
松谷 直樹
売上、利益の向上を大切にしながらも、「本当に患者さんに喜んでもらえる歯科医院作り」をコンサルティングの第一の目的に している。 「歯科医院は患者さんに喜んでもらえるためにある」「経営ノウハウは患者さんに喜ばれるような歯科医院作りのために活用するべきだ」という信念を元にコン サルティングを実施。 実現可能な提案と口頭だけでなく提案内容を実際に現場に落とし込み、実行するコンサルティングのスタイルを実行している。
◾️監修コンサルタント
歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター
松谷 直樹
2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。
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