「先生にとって理想の組織とは?」スタッフ数別の組織成長ロードマップ解説

2025年02月13日 (木)

コラムテーマ:
未分類

皆様

いつもお世話になっております。
船井総合研究所、歯科ユニットマネージャーの
伊藤崇でございます。

お忙しいところ、こちらのコラムをご開封いただき、
誠にありがとうございます。

表題の件、貴院の組織人数は何名でしょうか?
また、今のマネジメント組織体制にお悩みはございますでしょうか?

今回のコラムでは、
・スタッフ数別の組織ロードマップ解説
と題して、組織人数と組織の状態を整理しました。

この度は、3月30日に開催する
「臨床とマネジメントの幹部育成に成功!スタッフ自立型組織へ」セミナー
へご登壇いただきます、
・医療法人彩優会 理事長 佐々木 琢哉 先生
の組織成長を例に、ご案内差し上げます。

せっかく先生が日々ご研鑽されていらっしゃる診療スキルを、
地域の方へ正しく広く普及させるためには、
ワンオペまたはトップダウン型組織の限界が訪れてしまいます。

そのため、スタートラインを「トップダウン型組織」として、
インタビュー形式のコラムをお届けいたします。
貴院の状況と合わせてお目通しください。

■ご質問①
組織が大きくなるにつれて医院の成長が止まるタイミングや、スタッフが増えたことによるすれ違いやマネジメント面での課題も出てきたと思います。
その点で先生が法人として行った対策や必要性を感じたことはどのようなことでしょうか?

■ご回答①
やはり、スタッフ数に応じて組織の形態が変わってきたことですね。
15名までは何とか私だけで運営出来ていました(トップダウン組織)。
30名ほどになった時に、各職種の責任者を立てないと統制が効かなくなりました(職種別ミドルダウン組織)
その時から行っているのは「プロジェクトチーム」ですね。これをやらないと複数の施策が同時に回らなかったのですが、それと共に、責任者の選定が勤務年数でしか判断できなかったので、役割を与えてその結果として選定するという“公平”な責任者を立てることができました。この時期、診療科目を総合化して科目を増やしてスタッフやドクターが活躍できるフィールドや機会をつくりました。
しかし、50名の組織規模になる手前に、現場から多様な声が上がるようになり(ボトムアップ組織)、対応に右往左往するようになったため、診療は現場の診療幹部に成人矯正と小児矯正を移譲して、経営幹部に各職種の教育や“経営者の通訳”を担ってもらい、組織の統制が効くようになったことで、現在では60名規模まで拡大することができるようになりました(ミドルアップダウン組織)。

■ご質問②
なかなか経営幹部を育成することに成功できている歯科医療法人は少ないと思います。
名実ともに法人内で機能する経営幹部を育成できたのはなぜでしょうか?

■ご回答②
正直、10年前から「経営幹部を育てよう」と意図的に幹部育成を進めてきたわけではなかったです。振り返ると、今の経営幹部には法人のビジョンや私自身の考え方を伝え続け、理解してくれるようになった時に、“役割を与えて任せたこと”がターニングポイントでしたね。
船井総研さんの経営者合宿に参加して、幹部の業務と責任領域を明確にしてから、プロジェクトチーム運営を幹部育成(幹部メンバーを導くこと)の場にしました。
その際の意思決定は、懸念点があっても幹部メンバーの説明に納得できれば承諾して任せきってきました。
そこで大切にしていたのは、“法人のビジョンと合致しているか” と“期日の管理(これ以上伸びたら中断という期限までは、口出しをしない)”です。
役割を与える際には、組織図を作った後に逆算で人財を配置して、確認する仕組みとしての会議体の設計を行い、目標達成のための具体的な月単位の活動結果(KPI)を決めていったうえで、その実行を任せてきました。そうした結果、幹部からは自主的な発案を論理的(やること、やり切るための人員)に私へ提案してくれるので、その際の意思決定やアドバイスをしています。
かけがえのない自慢の幹部たちです。

いかがでしょうか?
結論、理想な組織とは「ミドルアップダウン型組織」といえます。
ミドルアップダウン型組織のポイントを解説いたします。

現場から情報のフィルターとなり、経営者に必要な情報を引き上げる

トップダウンの組織では、理事長と現場が直接つながっているため、現場の情報が制限なく上がってきます。結果、理事長は現場に振り回され、経営者として時間をつくれなくなってしまいます。
『ミドルアップダウン組織』での“幹部”は、経営者にとって必要な情報と不必要な情報をフィルターに掛けます。経営者にとって不要な情報は、幹部以下で解決をしてくれるので、経営者はより歯科医院の成長に重要なことに時間を割くことができます。
彩優会では、幹部スタッフの日々の現場でコミュニケーションや面談を通じて情報を収集し、必要な情報を理事長に共有する形ができています。しかも、理事長に共有が行く際は、改善策まで幹部から提示されるので、理事長は意思決定に専念することができます。

理事長の考えを現場が理解できる言葉に言い換えて浸透させる

トップダウンの組織では、理事長が院内の全体ミーティングや朝礼などで一斉に情報や考えを発信しますが、組織規模が大きくなるにつれて、「なぜか理解していない人」が出てくる、「そもそも話を聞かない人」が出てくるという状況になります。そこで個別面談をして、フォローをしようとしますが、一人15分の面談をするだけでも多くの時間がかかってしまいます。面談に忙殺される状況になってしまいます。
『ミドルアップダウン組織』での“幹部”は、理事長の言葉をスタッフ全員に伝わるように言い換え、詳細情報や背景などを付け加えることで、現場への理事長の考えの浸透を担います。結果、法人全体が同じ方向を向いて進めるようになり、施策の推進力も高まります
彩優会では、面談や施策のPDCA、職種別のミーティングなどでこのコミュニケーションをボイスチェンジ(言い換え)をしており、考え方が浸透しやすい組織になっています。

ここまでお読みいただいた先生、誠にありがとうございます。
ミドルアップダウン型組織、佐々木理事長のように目指してみませんか?

■臨床とマネジメントの幹部育成に成功!スタッフ自立型組織へ
~「臨床の右腕」「経営の左腕」を育成し、脱トップダウン経営へ!これからの理想的な歯科医院経営を徹底解説~
https://www.funaisoken.co.jp/seminar/124692

■開催日時
2025年3月30日(日曜)
・午前の部 10:00~12:30
・午後の部 14:30~17:00

■場所
船井総合研究所東京本社(東京ミッドタウン八重洲35階)

最後までお読みいただき、
誠にありがとうございます。

この度の「ミドルアップダウン型組織セミナー」から、
今後ますますの業界発展ならびに、
ご来院いただく患者様の“健口=健康”を延伸し、
より強い日本の創造に寄与できればと存じます。
宜しくお願い申し上げます。

臨床とマネジメントの幹部育成に成功!スタッフ自立型組織へ


【開催日時】
2025/03/30(日)10:00~12:30 @船井総研東京本社
2025/03/30(日)14:30~17:00 @船井総研東京本社

◾️この記事を書いたコンサルタント

伊藤 崇

プロフィール詳細

大手歯科メーカーでの営業、レセプトコンピューターメーカーでのマーケティング責任者を経て、
船井総合研究所へ入社。
長年の豊富な現場経験と、大学院で学んだ経営学修士の知識から、集患・定着・単価アップのノウハウを提供するだけでなく、組織マネジメントからノウハウ定着までのご支援を行う。
訪問歯科拡大と外来強化だけでなく、経営者と従業員との人間関係を円滑にすることで全体最適化を図り、経営者のビジョンと理念経営を叶えるコンサルタント。

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