【アメリカ視察ツアー報】SGCAツアー現地レポートを特別配信

2024年09月30日 (月)

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皆様

いつもお世話になっております。
株式会社船井総合研究所の
岡崎晃平でございます。

お忙しいところ、こちらのメールマガジンをご開封いただき、
誠にありがとうございます。

表題の件、2024年9月8日(日)~9月14日(土)の7日間、サステナグロースカンパニーツアーinサンフランシスコ・ロサンゼルスの視察セミナーを開催いたしました。

今回は現地でのレポートをお届けいたします。

■自動運転タクシーWaymo(ウェイモ)の衝撃

サンフランシスコ・ロサンゼルスには、
Waymo(ウェイモ)と呼ばれる自動運転タクシーが街中を走り回っています。

視察した24年9月現在では、現地の在住の方にも注目が高く、
最もホットなテックサービスになっています。

サービス提供を行っているのは、
Googleが傘下に入るアルファベット社であり、
次世代をスタンダード作る新サービスの陰には、
企業テック企業が存在しています。

ぜひ現地に行かれる際には、
ぜひ一度体験してみて頂きたいサービスです。

そして、皆さんにおいては、「訪れる未来にどう準備するか?」

また、別角度にはなりますが、
日本国内では「ライドシェア解禁」の話が出ていますが、
おそらく5年以内には「自動運転の解禁」がスタートすると考えます。

■「らしさ」の追求。

地域、関連企業を巻き込む「サステナグロースサークル」へ

視察に訪れた西海岸エリアにはそれぞれのらしさが存在しました。

サンフランシスコ、ロサンゼルスを含むカリフォルニア州には
「ダイバーシティ・インクルージョン」「エシカル」
などのサステナビリティを持つ価値観、考え方が浸透しています。

シリコンバレーは今も変わらず、
「世界最先端のテック企業が集約するエリア」であり、
サンフランシスコは「世界のAI首都」であり、
新しいチャレンジを街ぐるみで応援する価値観が浸透していると考えます。

さて、この「らしさ」の根源をもう少し因数分解すると、
そこには地域を代表する企業が存在します。

正確に表現すると、その地域らしさを支える企業が、
時代が変わって存在し続けており、企業、大学、街が連携しながら、
更には、エリア内の企業間の人材流動性も肯定的に捉える傾向があるそうです。

つまり、企業単位でのミッション、ビジョンだけではなく、
エリア(地域)という視点が、
今回の視察した企業には存在しています。

今回の視察を通じて、
地域一番企業化(単一事業企業)の将来像は
「コングロマリット化→サステナグロースサークル化」だと確信しました。

①(地域内)単一事業でトップ企業になる

②複数事業を持つ企業化 

③地域内や広域に企業連携・M&Aを通じて、エリアの中核企業化、インフラ化を目指す
・資本提携等だけではなく、人材交流、共同イベントの開催を通じた地域連携
・行政や大学等との共同事業、研究への積極参入

④人材輩出カンパニーとなり、企業発の人材が更にそのエリアを盛り上げる企業づくりを目指す
・複数事業化することによる、経営人材ポジティブの創設
・大都市圏からのUターン人材の登用(※ハイクラス人材採用)
・教育費のKPI化(※従業員1人当たりの年間教育費の予算確保)
・やってみなはれ文化の促進(※チャレンジを前向きに応援できる風土と制度)

⑤ハード企業はソフトへ、ソフト企業はハードへの投資を地域一番レベルで実施する
・ハード企業は、ヒトへの投資(教育)やデジタルツール、ソリューションへの投資を積極的に実施する
・ソフト企業は、箱物を持つ(例:球団、スタジアム、ビレッジ構想)や
        実商品を誕生させる(飲料(例:ビール・コーヒー)、菓子(例:プリン・菓子)や
        オリジナルの企業キャラを創る(例:Google)

※ハードを持つ企業・・・物理的なモノを提供する企業、例:リアル店舗の小売、住宅不動産 等
※ソフト・・・人やソフトウェアが主となる企業 例、医療、士業、Saas企業 等

まとめると、特定の業種の一番化がゴールではなく、
その先や周辺の、地域企業、地域・エリアを豊かにする、
そういったミッションが求められるということです。

また、その先には、
⑥ソーシャルグッドカンパニー化も存在しており、
そのヒントは次のテーマである「ベネフィットカンパニー」「B-corp認証」でお伝えします。

■ベネフィットコーポレーション、B-corpから始める

「ソーシャルグッドカンパニー」への道
経営者の想い、次世代へ繋ぐミッションロック

今回の視察では「ベネフィットコーポレーション」という概念にも触れました。
とりわけ、「B-corp」という認証制度が存在しており、全世界で広がりを見せています。
※世界で約8,000企業以上、日本国内でも40企業企業が認証を受けています。

この認証を受けるには、200を超える説明の80%以上を実施していることが求められます。
大枠で言うと「ガバナンス制度」「従業員への配慮」「コミュニティへの配慮」
「環境への配慮」「顧客への配慮」の5項目です。

この認証も含めた活動を正しく理解するにあたって、まず大事なのが、
認定企業が受けられるメリットです。

欧米(特にアメリカ西海岸エリア)は、
多様な人種や宗教、ジェンダーや価値観が集めるエリアであり、
企業経営においても、多様性への対応こそが「採用力」に直結します。

先程の「従業員への配慮」の設問の中で、
「トランスジェンダーを考慮した明確なヘルスケアポリシーが存在するか?」というものがあります。
おそらく、国内企業の中でこの項目を達成できる企業はそうないと思われます。

LGBTQだけではなく、女性や有色人種、障害者、低所得者への配慮も、
経営陣には求められながらも、その認証を受けることで、
他社にはない採用力を示すことができる点においては有効なサービスであると考えます。

また、医療保険も勤める企業によって受けられるサービスも金額も異なり、
この点も企業の差別化要因になっています。
※アメリカでは国民皆保険制度はなく、民間保険がほとんどです

B-corpの定義にもありますが、CRM的な一方向の慈善活動ではなく、
「単なる営利目的や非営利目的にとどまらず、
収益を上げながらも明確な社会的目標を最優先すること」が求めらます。

社会的弱者にも優しく、更に、収益向上も目指す、
B-corpの考え方はまさにサステナグロースであり、
ソーシャルグッド企業化の一歩目になると考えています。

■エシカル消費への対応とブランディング×SNSの可能性

ロサンゼルス視察の中で、EREWHON(エレウォン)という
ラグジュアリーコーガニックスーパーに視察しました。

※価格の紹介
高濃度酵素ウォーター:27ドル(約4,000円)
オリジナルスムージー:19ドル(約3,000円)
ショッピングバック:50~135ドル(7,000~20,000円)

外観や店舗設計はまさに、エシカル消費者層にマッチした、
ラグジュアリー×モノトークの創りになっています。

創業者は日本人の久司道夫氏であり、
創業理念である「健康な人々が健康で平和な家族、コミュニティ、
社会、そして最終的には世界を作り出す」という哲学を現経営者も引き継がれています。
※これも1つのミッションロック

その哲学をトレンディなパッケージで提供することで、
イメージを重視するロサンゼルスの人々に受け入れられています。

店舗にはデリなどもあり、ランチなどの利用も可能であり、
店舗周辺ではEREWHON(エレウォン)で購入したデリを片手に、
ランチタイムをするハイセンス、ハイクラスが多くいました。

EREWHON(エレウォン)の取り組みで面白いのは、
従来であればマーケットが狭くなる高価格帯ゾーン、本物、質志向ゾーンを、
以下に値段を下げずに大衆化させるか?という点です。

そこに一役を買っているのが「圧倒的ブランディング」と「SNS活用」です。

上記で紹介したオリジナルスムージーの例では、
ジャスティンビーバーの奥様、ヘイリービーバーとのコラボなど行ったり、
定期的に著名人とコラボを行い、Instagramやtiktokにて配信を行い、
広い認知を確保しながらも、圧倒的なブランディングに成功しています。

まサンタモニカ周辺では、ロサンゼルス発祥のアローというヨガアパレルから派生したブランドがありましたが、、
まさに、西海岸エリアのエシカル、オーガニックなどを象徴する世界感でした。
日本でも一部アパレルは入っていますが、直営店はまだないようで、国内出店が待ち遠しいです。

■経営者、創業者の想いを繋ぐ~ミッションロック~

今回の視察で共通項にあったものの1つに
「ミッションロック」という考え方があります。

Chick-fil-A(チキンサンド、ファストフード)
「1946年の創業以来、日曜日を定休日にし続けています。
創業者、トゥルーエット・キャシーと同様に、日曜日は
家族や友達と過ごし、休息を取り、教会に行く日であると我々は考えています。」
という創業者精神を今でも継続しており、経営権譲渡の際にも、
この項目を守り続けることが盛り込まれた。

EREWHON(エレウォン)
創業理念である「健康な人々が健康で平和な家族、コミュニティ、
社会、そして最終的には世界を作り出す」という哲学を現経営者も引き継がれています。

パタゴニア
創設者は、Benefit Corporationになることで、
会社が売却されても、会社の価値観は継続することができる」と表現しています。

持続的なサステナグロースカンパニーを目指す中で、
事情承継や事業譲渡を迎える前段階に
このミッションロックを戦略的に設定することも1つだと考えます。

IPOなども1つの持続性を発揮する機能だと考えていますが、
IPOなどがない業者や、そもそも目指すことをない企業においては、
Bcorpなどの外部の認定機能を利用することもご検討頂くとよいと考えます。

◾️この記事を書いたコンサルタント

岡崎 晃平

プロフィール詳細

山形県出身。船井総研に入社以来、メディカルチームに配属され歯科医院を中心に、皮膚科・耳鼻咽喉科などのプロジェクトに携わる。
現在は、新規開業から医院活性化まで、幅広い経験と知識で多くの院長先生方より支持を受けている。
日々、“どんな時代になっても持続可能な歯科医院を創る”というコンサルティングモットーのもと、全国各地の歯科医院を行脚する、メディカルチーム有望の若手である。

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