2022年6大歯科業界予測

2022年01月11日 (火)

コラムテーマ:
時流予測

皆さま、こんにちは。
船井総合研究所 歯科医院経営コンサルティングチームでございます。
昨年も1年間ありがとうございました。本年も何卒宜しくお願い致します。
2022年の6大予測を書かせていただきます。

1.新型コロナと付き合いながらも経済再開へと向かう

2021年は日本において新型コロナワクチンの接種が進み、2021年1月時点で2回接種を終えた方が約79%となっています。
2022年1月現在オミクロン株が広がりを見せています。
しかし、重症化する方は少ないという報告も出ています。
2022年1月現在3回目のワクチン接種が進められており、一定程度の効果が見込まれます。
2022年も新型コロナと付き合いながらも経済再開が進む1年と予測します。
具体的には、外食、旅行、レジャーといった分野が再開すると予測します。
IMF(国際通貨基金)の予測によると日本は
2020年-4.6%
2021年(予測)+2.4%
2022年(予測)+3.2%
とされており、今年の景気は改善傾向が見込まれています。
しかし、歯科医院にこれがよい影響を及ぼすかどうかはなんとも言えません。
歯科業界は2020年3~6月頃こそ、大きな影響を受けましたが、その後は自費治療を中心に大きく業績を伸ばした医院が多かったです。
これは外食や旅行に使用されるはずだったお金が自費治療に向かった可能性があります。
もし、2022年経済再開に伴い、外食、旅行にお金が回った場合、歯科の自費マーケットはやや苦戦する可能性があると予測しています。

2.開業数の増加

新型コロナは開業数の減少を招くこととなりました。
そのような方々は2020年一旦開業予定を延期されたと思います。
しかし、2021年頃から開業準備を再開し、2022年頃より実際の開業が通常年よりも増加すると予測します。
近年開業する方々は厳しい環境下で開業する前提で相当に十分な準備を取られている方が多いです。
我々もご支援するケースが増加していますが開業1年で1億円まで達成される方も珍しくありません。
一例を上げればホームページなども開業数か月前からリスティング広告を実施し、十分な認知を得ておくといった取り組みが一般的になっています。
このことは既に開業されている医院にとってみると患者数減などの可能性があります。
常に新患数対策は必要と言えます。

3.アライナー矯正市場の拡大と競合状況

アライナー矯正市場は新型コロナ前から増加傾向にあり、2030年に向かって増加傾向が予測されています。
一方で一部の都心部ではアライナー矯正を導入する医院が増加し、競合が激しくなりつつあります。
よって今後はより、実績豊富な医院や安心感の訴求が重要性を増すと予測します。
また、一般的に初診相談は複数院受診する傾向があることからカウンセラーの育成も重要と考えます。

4.2022年4月診療報酬改定の影響

2022年4月に診療報酬改定が予定されています。
近年重視されているポイントは、
予防分野、機能管理分野、在宅医療分野になります。
これらの分野は何らかの形で改定の対象となる可能性が高いと考えています。
2022年1月時点までの中医協の審議会議事録を確認するとこれらの分野に言及がなされています。
改定内容を注視し、即対応できるようにしておきたいです。
具体的には、か強診の届出要件の一つである訪問診療回数の変更があった場合に対応できるように、患者様や関係者からの訪問診療依頼があった場合、断るのではなく、対応しておくといったような話になります。

5.予防歯科分野の生産性向上

予防歯科分野は経営的な観点では生産性の高い分野と言えます。
また、患者様にとってみてもメリットがあります。
しかし、十分に歯科衛生士の生産性を高められていないケースも散見されます。
具体的には歯科衛生士業務以外の業務を行っている、歯科衛生士業務が個人任せになっており、改善がなされていない等です。
これらを見直すことで予防歯科分野の生産性はまだ高められると考えます。

6.採用の難化と対策の必要性

歯科衛生士、歯科医師といった資格職の採用は新型コロナに関わらず難化傾向が続いています。
また、経済再開に伴い、無資格職の採用も難化することが予測されます。
対策として、労働条件をいつでも高められるように生産性を高めることが必要と言えます。
また、既存のメンバーに長く働いていただけるように働き方改革を進めることが必要と言えます。

また、動画でも2021年の振り返り、2022年の動向予測について解説していますので、ご覧ください。

2021年振り返り分析
https://youtu.be/LjewWAKj93w

2022年動向予測
https://youtu.be/GZv8jr7ilEE

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歯科2022年診療報酬改定を読み解く

◾️この記事を書いたコンサルタント

松谷 直樹

プロフィール詳細

売上、利益の向上を大切にしながらも、「本当に患者さんに喜んでもらえる歯科医院作り」をコンサルティングの第一の目的に している。 「歯科医院は患者さんに喜んでもらえるためにある」「経営ノウハウは患者さんに喜ばれるような歯科医院作りのために活用するべきだ」という信念を元にコン サルティングを実施。 実現可能な提案と口頭だけでなく提案内容を実際に現場に落とし込み、実行するコンサルティングのスタイルを実行している。

◾️監修コンサルタント

歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター

松谷 直樹

2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。

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