2025年歯科業界予測

2020年01月09日 (木)

コラムテーマ:
時流

皆様こんにちは。
船井総合研究所の松谷直樹です。

本日のテーマは今から5年後の2025年の歯科業界がどのように変化するのかという点について
3つの視点から考えたいと思います。

1点目に着目すべきことは日本の人口減少が我々にどのような影響を与えるかという点です。

人口減少というと患者数が減少するのは?と考えますが、
より可能性が高いと思われるのは人の採用の問題です。

ある統計データによりますと2025年のさらに5年後の2030年には
必要な労働力人口が約644万人不足するといわれています。

644万人とは現在の千葉県の人口とほぼ同じ人数です。

既に歯科業界に限らず、全ての業界で採用困難な状況になっています。
この傾向がさらに進みさらに採用が難しくなると考えられます。

このことにより歯科医院の業態や働き方も大きく変化すると思われます。

例えば、近年診療時間を短縮する医院様が増加していますが、
18時診療終了が一般的になり、土曜日の診療をやめるという医院が出てくる可能性もあると予測しています。

2点目に着目すべきことは、日本人の口腔内の変化です。

厚生労働省の資料によりますと、
3歳児の 1人平均う歯数は、2.90本(平成元年)→0.54本(平成28年)
う蝕有病率は、 55.8%(平成元年)→15.8%(平成28年) と年々減少。
12歳児の1人平均う歯数は、4.30本(平成元年)→0.84本(平成28年)
う蝕有病率は、 88.3%(平成元年)→35.5%(平成28年) と年々減少。

と変化しているようです。

また、成人期においても

〈成人期〉
40歳の未処置歯を有する者の割合の減少 40.3%(H17年) 35.1%(H28年)
〈高齢期〉
60歳の未処置歯を有する者の割合の減少 37.6%(H17年) 34.4%(H28年)

したがって、小児~成人期の虫歯治療患者数は減少することが予測されます。
一方でむし歯・歯周病リスクを下げるための、メンテナンス希望ニーズ、
歯列矯正、口腔習癖ニーズが増加する可能性があります。

さらに将来の歯科医院では、治療患者1~3割、メンテナンス患者7割~9割
といった患者比率が一般的になる可能性があると予測しています。

3点目に着目すべきことは、歯科と医科の連携、歯科と介護の連携についてです。

現在、厚生労働省は2025年を目標に、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、
医療・介護・予防・住まい・生活支援が包括的に確保される体制(地域包括ケアシステム)の構築の実現を目標に掲げています。

その中で歯科は重要な役割に位置付けられています。

口腔ケアと認知症対策、
在宅医療における訪問歯科、
食支援と多職種連携

を行っていけるような歯科医院を一つのモデルとしているようです。

現時点では、歯科医院では歯科治療を行う場所ととらえられていますが、
徐々に歯科医院は歯科治療を行う場所から、各職種との連携を行う機関へと変化する可能性があり、
そういった取り組みを行う歯科医院が増加する可能性があると考えています。

【執筆者:松谷直樹】

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この記事を書いたコンサルタント

松谷 直樹

プロフィール詳細

売上、利益の向上を大切にしながらも、「本当に患者さんに喜んでもらえる歯科医院作り」をコンサルティングの第一の目的に している。 「歯科医院は患者さんに喜んでもらえるためにある」「経営ノウハウは患者さんに喜ばれるような歯科医院作りのために活用するべきだ」という信念を元にコン サルティングを実施。 実現可能な提案と口頭だけでなく提案内容を実際に現場に落とし込み、実行するコンサルティングのスタイルを実行している。

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