2008年保険制度改正について

2008年06月08日 (日)

コラムテーマ:
診療報酬改定・保険改正

こんばんは。
株式会社船井総合研究所  歯科医院 経営コンサルタントの松谷直樹 です。
このたびの保険点数改正については、大きな影響はないように思う。
危惧していた予防に関しても、以前と同様に処置ができることが多いようだ。
ただ、大きな流れとしては、基本的には保険診療をベースにした診療スタイルは難しいと感じている。
一点は国民皆保険制度自体の維持困難な状態は変わらないということ。社会保障制度の根本的な見直しが必要な点は毎日のように報道されている。
医療費全体の見直しは避けられない。
医科の点数見直しももちろんされるとは思うが、歯科もこの状態で続けられることはないだろう。
もう一点は、現在の保険ベースでの採算の取りにくさである。
衛生士は採用困難なため、人件費は上がっているが、点数は同じなため、予防ベースにシフトするほど採算がとりにくいという現象が起こっている。
採算が撮りにくくなると、収入が減ることも問題だが、機材や、機器、新しい治療を取り入れる未来への投資が難しくなる。
これは、患者さんに対してのベストな診療が困難になりかねない。
これを解決するためには自費診療への取り組みが欠かせない。
具体的には全体売上げの最低30%目標は50%くらいであれば安定すると思う。
ただ、私は経営のために自費診療に取り組むのは基本的には反対だ。
経営のために自費診療をするのは、患者さんにとって関係のないことであると思うからだ。
なぜ自費診療の方が良いかというと、患者さんにとってよりよい診療を提供できるからだ。
結果的に喜んでもらえるということだ。そして結果として医院にとってもメリットが大きい。
共にウィンウィン(win-win)の関係になる
個人的な体験で言いますと私は大学時代に矯正治療を受けて歯並びを治したがとてもよかったと思っている。
一生の自分の歯と口に対する投資(矯正治療費用)としては十分価値に見合うものだと思っている。
話は元に戻るが、そのためには、まずは、すべての患者に自費の選択肢を示すことから始まる。
自費診療の導入、自費率アップについてはまた別の機会に・・・。

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経営のご相談ご質問、、コンサルティングの質問等ありましたらmatsutani@funaisoken.co.jp
㈱船井総合研究所 メディカルグループ 松谷直樹あてまでお願いいたします。

◾️この記事を書いたコンサルタント

松谷 直樹

プロフィール詳細

売上、利益の向上を大切にしながらも、「本当に患者さんに喜んでもらえる歯科医院作り」をコンサルティングの第一の目的に している。 「歯科医院は患者さんに喜んでもらえるためにある」「経営ノウハウは患者さんに喜ばれるような歯科医院作りのために活用するべきだ」という信念を元にコン サルティングを実施。 実現可能な提案と口頭だけでなく提案内容を実際に現場に落とし込み、実行するコンサルティングのスタイルを実行している。

◾️監修コンサルタント

歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター

松谷 直樹

2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。

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