歯科麻酔管理料について解説!<2020年診療報酬改定最新情報>

2020年03月16日 (月)

コラムテーマ:
診療報酬改定・保険改正

船井総研 歯科コンサルティングチーム 眞野でございます。

 

2020年(令和2年)度の保険制度改正について、改めて情報公開がありましたので解説を細かくしてまいります。

 

今回は麻酔に関するポイントについてです。

 

総論として、医科に比べて歯科は麻酔使用に関する点数が低い(薬剤料が処置料に包括されている)ことが改定の背景にあると言えますので、プラス算定になっています。

 

具体的には、下記の通りです。(順不同)

 

歯科麻酔管理料の新設

静脈内鎮静法の点数見直し

「手術」の所定点数に包括されている薬剤料の算定方法見直し

 

 

まず、チェックしておきたいのが、歯科麻酔管理料として新設された項目です。

算定には、届け出を出している歯科医師の処置が前提になりますが、算定できる場合には750点と大きく増収となります。

 

条件を満たして届け出を提出できる歯科医師がどれほどいらっしゃるか、というのは別ですが、それまでのキャリアで外科に専門的に従事してきた先生の価値というのが高まると言えますね。

 

そして、静脈内鎮静法の点数見直しも大きな変更内容です。

それまでは120点であった処置料が600点と大幅に増加しています。

 

これは、患者管理に伴う手間や一定のリスクが点数に見合っていなかったという点で、消極的に捉えられていた現場の状況を鑑みての改定なのではないでしょうか。

 

また、「手術」の所定点数に包括されていた薬剤料の別途算定に関しては、1つの見直しポイントではあるものの、先々への良い変革と捉えられるのではないでしょうか。

厚労省からの説明資料の中では「歯科は医科に比べて、薬剤料が処置料に包括されている」と記されており、今回は「手術」だけですが「処置」にも見直しのメスが入るのではないかと思います。

 

麻酔関連の項目見直しや新設の状況から考察をすると、歯科診療というのは大切な診療にも関わらず患者の治療意欲に依存し過ぎるということに対する対処なのかとも捉えられます。

使用シーンの想定として「歯科治療時に配慮すべき医科的全身疾患の患者」だけではなく「治療に非協力的な小児患者」や「歯科治療恐怖症の患者」と明記されていることから、恐怖や痛みを理由に治療中断するようなことのないようにというメッセージを強く感じます。

 

だからこそ、誤解を恐れずに表現すると『必要時には積極的に麻酔を使用すべき』と言えるのではないでしょうか。

 

 

 

船井総研からは、情報公開される都度、整理した情報と共に想定される医院戦略や事例セミナーの情報も提供し続けてまいりますので、是非チェックいただければと思います。

 

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◾️この記事を書いたコンサルタント

◾️監修コンサルタント

歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター

松谷 直樹

2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。

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