歯科衛生士さんの採用力を高めるためには?

2008年11月01日 (土)

コラムテーマ:
マネジメント(採用 教育)

 
こんばんは。株式会社船井総合研究所  歯科医院 経営コンサルタントの松谷直樹 です。
そろそろ、本格的に歯科衛生士募集の季節になってきましたね。
DH採用を目標にしている医院様のご健闘を祈ります。
昨年に引き続き、今年も採用難であることには変わりませんが、募集の努力を医院として行っていくことで道は開けていくと思います。
募集の流れは、大まかに申し上げると、①募集、②面接、③採用、④導入教育という4つのステップになると思います。
募集に関しては以前に触れました。
こちらをご参照くださいませ。
http://ameblo.jp/funai-shika/day-20080825.html
ところで、最近は上記のような手法もノウハウを取得している医院さんが増えているようで、以前ほどの効果が見込めなくなっています。
今後は医院自体のあり方が、採用力に直結する時代に入っていくことでしょう。


ところで、われわれ医院側はどのようなスタッフさんを求めますでしょうか?
顧問先の先生にお聞きしますと、一様に以下のようなお話になります。
「意欲的で勉強好きな人」
「理解力がある人」
「こちらの言うことを素直に聞く人」
「明るくはきはきお話できる人」
まさに理想的です。
一方、そのようなスタッフさんに来ていただくためには、医院側の努力が必要になります。


既に歯科医院は6.5万軒以上、存在し、供給過剰になっていますから、意欲的なDHほど、医院を吟味し、選択すると思います。


顧問先のA医院様は安定してDHを毎年2名~3名採用することに成功していますが、そこには納得が行く理由があります。
その理由を6点上げてみましょう。


1.教育体制がしっかりしている。
(マニュアルの整備、先輩スタッフからの教育システム。面接時に説明できるような医院は明らかに少なく採用はしやすいです。)


2.手本となる先輩スタッフがいる。あるいは完全に手本とならなくとも、手本となれるよう努力をしている人がいる。
(努力している先輩がいる前では後輩は自然とまじめに育つようです)


3.その医院で勤めたら、どのような技能が身につくか明確である。
(審美系なのか、予防系なのか、自費系なのか、一般的な予防業務のみを行わせる医院には集まりにくく、その医院で勤めたら、どのような技能が身につくのか、またその能力を医院の中で発揮することができそうか。患者にも評価されている医院に集まりやすい。)


4.DHスタッフを医院の補助メンバーという位置づけでなく、医院を構成する必要不可欠なメンバーとしての位置づけをはっきりさせている。
(医院の中心はDrであり、スタッフは従という位置づけでなく、DrとDHスタッフは対等で、単に役割分担をしているという位置づけ。能力の高い人ほど、チャレンジできそうな職場を選ぶ傾向にあると思います。)
5.退職する場合も円満に退職する。いったん退職しても復帰できるような契約社員、パート社員契約システムが存在する。または実際にそのような社員がいる。
(こじれた退職があった場合、悪感情をもったまま退職した場合、衛生士さん同士でのその医院の話をしますので、近隣への悪い口コミが発生する可能性が高く、今後採用しても、募集できないという可能性も残る可能性が高いです)
6.評価制度あるいは評価システムが明確である。


採用に成功している医院さんを見ていて思うのは、高いレベルのスタッフさんもに来ていただこうと思えば、医院自体もそのエリアで、高いレベルの診療、サービス、特徴、教育体制を持っていないと集まらないのだなというの事項でした。
とても、現段階でそんなことはできていないよ、という医院様も全く心配要りません。
今後そのような方向性に向かって、ウチの医院は努力しているよ、という点を説明できれば良いです。


但し、採用面接での手法により、医院として採用したくないな、という方を見極める技術もありますので(もちろん全て面接段階で見極めることは難しいです)、その点も知っておく必要があると思います。
これに関してはまたの機会に触れようと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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matsutani@funaisoken.co.jp

 

◾️この記事を書いたコンサルタント

松谷 直樹

プロフィール詳細

売上、利益の向上を大切にしながらも、「本当に患者さんに喜んでもらえる歯科医院作り」をコンサルティングの第一の目的に している。 「歯科医院は患者さんに喜んでもらえるためにある」「経営ノウハウは患者さんに喜ばれるような歯科医院作りのために活用するべきだ」という信念を元にコン サルティングを実施。 実現可能な提案と口頭だけでなく提案内容を実際に現場に落とし込み、実行するコンサルティングのスタイルを実行している。

◾️監修コンサルタント

歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター

松谷 直樹

2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。

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