歯科医院経営ブログ・優秀なスタッフに長く勤務してもらえるような環境を作る

今日は大阪で1件のコンサルティングの後、東京に移動して、1件コンサルティングが終了したところです。

歯科医院において優秀なスタッフの確保は重要なテーマです。

歯科医院は医療という特殊なサービスを提供するため、スタッフの能力が患者対応や、業務の効率性に大きく影響します。

優秀なスタッフを確保するためには、色々な方法があります。

大きく分ければ2点考えられます。

①採用に力を入れる

②教育に力を入れる、の2点です。

今日はもう一つの視点として、「よいスタッフを長く雇用する」という視点から考えてみたいと思います。

顧問先を見ていて気付くことは、「優秀な人材が長く勤めている」医院ほど医院の状態がよいということです。

反対に、人が短期間で入れ替わっている医院は、提供できるサービスの品質も低いようです。

私の感覚では、５年以上勤務してくれれば、長い部類に入り、2年以下での退職は短いという認識です。

これは文字で書くと当たり前のことかもしれませんが、非常に重要なポイントだと思います。

反対に優秀でない人材が長く勤めている医院もあります。

このような医院は提供しているサービスの質も低いように思います。

少し整理しますと、優秀な人材が長く勤めることでどのようなメリットがあるのかといいますと、

・その人の能力のおかげで色々な仕事を任せられる。やってもらえる。
・その人の仕事のレベルがスタンダードになり、後輩の人たちも見習って仕事のレベルが上がる。

　そうでない人はいづらくなる。
・長く勤めることが当然という雰囲気が作れ、他にも長期間勤務する人が出てくる
・頻繁に採用する必要がなくなり、募集広告費が必要なくなる

といったことがあげられます。

反対に優秀でない人材が長く勤める医院の傾向を考えてみます。

・問題点は、改善しにくい、悪い慣習が当たり前になる。
・よい人が入ってもその人を排除してしまい辞めてしまう
・能力が伴っていないが、長く勤務しているというだけで昇給はしなければならない

というような点があげられます。

良いスタッフがいた場合、長く勤務してもらうためには、どのような方策があるでしょうか。

一般的には給与を上げていく方法があります。

しかし、この方法を効果的に機能させるには給与を上げ続ける必要があります。

実際10年間連続で昇給し続けるのは難しいでしょう。

そのようにするならば、例えば正社員なら3年勤めたら3日連続で特別休暇を与える。

5年勤めたら5日連続で休暇を与える。といったほうがインパクトがあると思います。

パートの場合は、当院が認めた人に限り、パート社員という待遇を与えるという方法があります。

具体的には、健康保険、厚生年金に加入できる権利を与える。

あるいは、普通は賞与はないが賞与を多少出すという形が考えられます。

このように他院では得られないような相対的によい条件を設定することで転職せず、長く勤務する傾向が高まります。

反対に問題のある人に対してはどうでしょうか。

長く勤める人で仕事ぶりに問題のある人は、昔は仕事ができる人だったことが多いようです。

こういった方は、昔は仕事ができたのだが、徐々に楽に仕事をするようになりパフォーマンスが低下していくという事例を良くお聞きいたします。

このようなスタッフを作らない、もしなかなか改善できないようであれば、組織から抜けてもらうということも考えなければなりません。

このような方に対しては以下のような対策が必要と思います。

・問題点を感じたできるだけ早い時点で指摘をしておく。
・できるだけ早い時点で、問題点を直してもらえるようにする
・もし直せない、納得できないようであれば、納得してもらえるまで、話をする。

ということが必要と思います。

皆様の医院でもご一考いただけましたらと思います。