【2026年(令和8年)診療報酬改定】歯科のプラス改定をどう捉える? 経営者が今すぐ着手すべき3つのこと
- コラムテーマ:
- 診療報酬改定・保険改正
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【速報】として報道された2026年度の診療報酬改定。歯科分野はプラス0.31%という結果になり、安堵された歯科クリニック経営者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、物価高騰や賃上げという構造的な課題に直面する今、この「プラス改定」を鵜呑みにするのは危険です。本コラムでは、船井総研の専門コンサルタントが今回の改定の本質を解説し、歯科医院が持続的に成長するために「経営者が今すぐ着手すべきこと」を具体的にお伝えします。
【コンサルタント解説】令和8年度診療報酬改定、プラス改定でも喜べない真の理由
2026年(令和8年)度の診療報酬改定で、歯科分野はプラス0.31%という結果になりました。プラス改定という言葉だけを聞くと、安堵のため息をつかれる経営者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、今回の改定の本質は、その数字の裏に隠された、より深刻な経営課題への警鐘と捉えるべきです。
今回の改定は「物価高・賃上げへの二段構えの支援」とされていますが、0.31%という上げ幅では、高騰する材料費や光熱費、そして深刻化する人材不足に対応するための賃上げ原資を確保するには、残念ながら十分とは言えません。むしろ、このわずかなプラス改定は、保険診療のみに依存した経営モデルがいかに外部環境の変化に脆弱であるかを、改めて浮き彫りにしたと言えるでしょう。
国が推進する「かかりつけ歯科医機能」や「医科歯科連携」の評価は、これからの歯科医院が目指すべき方向性を示唆しています。それは、単に虫歯を治療する場所から、地域住民の生涯にわたる口腔の健康を維持・管理し、全身の健康に貢献する「予防・管理型」の歯科医院への転換です。
このような変化の時代において、歯科クリニックの経営者が取るべき戦略は、もはや「現状維持」ではありません。診療報酬改定の結果に一喜一憂するのではなく、これを機に、自院の経営体質を根本から見直すことが急務です。
歯科経営者が今すぐ着手すべき3つのこと
今回の改定は、すべての歯科医院にとって、自院の在り方を見直す絶好の機会です。外部環境に左右されない、盤石な歯科経営を実現するために、以下の3つのアクションに今すぐ着手することを提言します。
1. 「治療」から「予防・管理」への本格シフト
これからの歯科経営の安定化には、治療ニーズに依存しない収益構造の確立が不可欠です。今回の改定でも評価されている「かかりつけ歯科医機能」を軸に、定期検診やメンテナンス、専門的なクリーニング、口腔機能のトレーニングといった予防・管理メニューを強化しましょう。これにより、患者の生涯にわたる健康に貢献しながら、継続的で安定した収益基盤を構築できます。
2. 医院の強みを活かした「自費診療」の強化
保険適用に左右されない第二、第三の収益の柱として、自費診療メニューの強化は待ったなしの課題です。単に高価な治療を勧めるのではなく、患者の潜在的なニーズ(審美、快適性、QOL向上など)を丁寧にカウンセリングで引き出し、医院の技術や設備、哲学を反映した付加価値の高い選択肢を提示することが成功の鍵となります。「治療拒否」ではなく、患者が納得して選択できる提案力が問われます。
3. デジタル活用による「生産性向上」
スタッフの採用・定着がますます困難になる中、デジタルツール(DX)の活用による業務効率化は、もはや選択肢ではなく必須です。予約管理システム、WEB問診、キャッシュレス決済、コミュニケーションツールなどを導入することで、受付業務の負担を軽減し、スタッフが患者対応やカウンセリングといった、より付加価値の高い業務に集中できる環境を整えましょう。生産性の向上が、実質的な賃上げ原資の確保にも繋がります。
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◾️この記事を書いたコンサルタント

出口 清
法政大学経営学部経営戦略学科卒業。
在学中は「ランチェスター戦略・マーケティングリサーチ」などを専攻。
入社以降、医療・歯科業界を中心として"マネジメント×採用"といったテーマを得意としている。
モットーは「PLに見える人財採用」
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