【2026年改定】歯科医院の「キャンセル料」請求ルールを徹底解説!結局キャンセル料は取れる⁉取れない⁉

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更新日
執筆者山本 喜久
コラムテーマ診療報酬改定・保険改正・制度対応
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歯科医院向け
【歯科】令和8年(2026年)診療報酬改定速報と解説【vol1】

皆様

いつもお世話になっております。 株式会社船井総合研究所、歯科支援部マネージャーの山本 喜久でございます。

私たち船井総合研究所は、国が発表する医療政策や診療報酬改定の膨大な一次情報をいち早くキャッチアップし、現場の歯科医院様が「明日から具体的にどう動くべきか」という実践的なノウハウへと変換して、日々お届けしております。

本日は、全国の歯科医院の院長先生から大変多くの反響をいただいておりました「キャンセル料の徴収」に関して、厚生労働省より後日発表された重要な訂正通知と正しい解釈、そしてそれを踏まえた今後のアポイント対策について解説いたします。

厚労省からの訂正!「通常の予約」に対するキャンセル料は徴収不可

以前の発表を受け、「これで明日から、無断キャンセルや直前キャンセルをした患者様に対してキャンセル料を請求できる」と期待された先生方も多かったことと存じます。

しかしながら、厚生労働省から後日発出された通知の訂正により、キャンセル料に関する解釈がより厳密に示されました。結論から申し上げますと、通常の保険診療の予約に対して、単にキャンセル料を徴収することはできないという形になったと言わざるを得ません。

正しくは、「選定療養費」として規定される『予約料』を頂戴している予約がキャンセルされた場合に限り、キャンセル料の徴収が認められるという流れになります。

(参考:厚生労働省『「療養の給付と直接関係ないサービス等の取扱いについて」の一部改正について』)
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001681828.pdf

 

歯科医院がキャンセル料を請求するための「正しいフロー」


この制度を適法に活用するためには、国が定めた以下の厳格な手続きをクリアする必要があります。

  • ① 選定療養費(予約料)の届出を実施する まずは管轄の厚生局へ、選定療養費としての「予約料」に関する届出を行う必要があります。

  • ② 対象となるアポイントに対し、事前の同意を得て予約料を設定する 対象となる患者様に予約料が発生する旨を事前に説明し、同意を得た上で予約をお取りします。

  • ③ 該当の予約が直前キャンセルされた場合のみ、キャンセル料を徴収する 上記の手続きを踏んで予約料を頂戴するはずだったアポイントがキャンセルされた場合においてのみ、キャンセル料の徴収が可能となります。

このように、以前お伝えしたような「すべての直前キャンセルに対して幅広く徴収する」という運用はできないことが明確化されました。

ルールの適正化を「長時間アポイントの確保」にどう生かすか?

これをお読みになり、「なんだ、結局通常のキャンセルには対応できないのか」と落胆される必要は全くございません。私たち船井総研は、この「選定療養費の予約料を活用したキャンセル料」の仕組みこそが、特定の治療において非常にポジティブな効果をもたらすと考えております。

たとえば、歯周外科などで1時間から1時間半の長いアポイントを確保するケースを想像してみてください。

インプラント等の自費診療であれば、すでに独自のキャンセル規定を設けているクリニック様も多いかと思います。しかし、保険診療における長時間のアポイントが直前にキャンセルされてしまうと、空いてしまったチェアタイムの損失や、スタッフの人件費など、医院収益の悪化に直結する甚大なダメージとなります。

ここで今回のルールが活きてきます。

あらかじめ長時間の治療枠に対して「選定療養費の予約料」を設定し、万が一キャンセルされた場合にはキャンセル料を頂戴するフローを構築するのです。これにより、患者様の「長い時間を確保してもらっている」という責任感(デンタルIQ)が高まり、キャンセル率の劇的な低下が見込めます。結果として、機会損失による収益悪化の軽減に大きく貢献する、非常に有効な経営の打ち手となります。

まとめますと、通常の予約に対して一律でキャンセル料を取ることはできません。しかし、「選定療養費の予約料申請を行い、長時間のアポイントに対して予約料を設定し、キャンセル時にはキャンセル料を徴収する」というフローであれば、適法かつ確実な実施が可能です。

この正しいルールを「ペナルティ」としてではなく、「質の高い治療を確保するための仕組み」として、ぜひ貴院の経営・運用フローに取り入れてみてください。

 

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【歯科】令和8年(2026年)診療報酬改定速報と解説【vol1】

執筆者 : 山本 喜久

関西学院大学法学部出身。新卒で船井総合研究所に入社。 大学時代から、難関校専門の塾講師として活躍。その時の経験から「人に教える」ことを最も得意とし、それを応用したカウンセリング体制の構築には定評がある。経営者に寄り添いながら、粘り強く「歯科医院経営者の夢を叶える」ことをコンサルタントとしての信条としている。