歯科医院院長のメソッド


 
経営者である院長によって、やはり医院経営は決まってきます。
その医院経営をする上で、マーケティングとマネージメントの二つをどううまく実施していくかが重要になってきます。

【マーケティング】

医院の規模によってマーケティングの方法を変えていく必要があります。
規模が小さいのであれば、効率化や模範といったマーケティング手法が必要で、規模が大きくなるにつれて、集中化・差別化といった手法へと変化させる必要があります。
初めから集中化・差別化を実施して、うまくいかないケースも多いので、その順番をきちんと守ることが望ましいです。
その際、専門性が高い方が良いのかという疑問も湧いてくるかと思います。
確かに自身が専門性の高い技術・治療を保有しているのであれば、この部分は全面的に打ち出した方がいいかと思われます。
専門性の高い治療を受ける患者様の中には、専門医・認定医なのか、どれだけ先生が経験豊富で上手なのかというのをしっかりと調べる方も多く、それを判断基準とする方も多いと思われます。
このように患者心理もしっかりと把握するのもマーケティング要素では欠かせない部分です。
ただここで注意して頂きたいのが、狭めすぎるのは危険だということです。
狭めすぎることで、ある患者層しか集客出来ないといったこともあるので、規模が小さい時にあまり狭めすぎるのは一概には正解だとは言い難いです。
※特化した診療だけを実施していきたいという医院様は狭めても問題ないかと思われます。
このように自院はどのような医院経営をしていくべきなのかというのを一度整理し、目標とする経営数値をしっかり立てることが重要です。
その際、自院の基礎的な数字をしっかりと把握することが必要です。
~抑えておきたい経営数値は以下になります~

  • 保険売上
  • 自費売上/ 自費率
  • 物品売上
  • レセプト枚数
  • 総患者数
  • 自費患者数
  • 再初診数
  • 月1人当たりの来院回数※総患者数÷レセプト枚数で求められます
  • リコール数/ リコール率
  • 新患数/ 来院経路内訳
  • キャンセル数/ キャンセル率
  • 急患数/ 急患率

前年及び目標数値との推移をしっかり見ていくことで、今後どういうマーケティングをしていくかという判断材料になります。

【マネージメント】

規模が大きくなればなるほど、マーケティングだけでなく、マネージメントの領域の部分に関わることが多くなります。
採用・教育や評価など、人に関わること問題や課題にぶつかることが多いです。
歯科医師の方は技術肌の方が多く、マネージメントに対して苦手という方も多いのも事実です。
マネージメントがうまくいっている医院様の特徴として、院長がしっかりと従業員に環境を整え、スタッフに権限移譲が出来ているということです。
つまり、スタッフ主導型の仕組みが構築できていると言えます。
もし先導するのが苦手という方であれば、リーダー的な立場のスタッフを確立し、その方に院長の代わりに先導してもらうというのもいいかと思います。
またスタッフとの定期的なミーティングや面談も必要でしょう。
こちらは経営者ではなく、第三者に一任してもいいのですが、出来れば院長がスタッフと関わる機会を増やしていくことも重要ですので、定期的に院長自身で実施していくことが望ましいと思われます。
そして、従業員の仕事への満足度は業績に直結する可能性が高いと考えられます。
つまり、業績アップするためにも、従業員が働きやすい且つ働き甲斐のある職場を心掛ける必要があります。
その際、ただただ職場関係の仲が良いというだけでは駄目です。
しっかりとお互いが仕事として尊重し合えるという風土作りが重要です。
マネージメントは難しい領域ではありますが、まずは従業員へしっかりと焦点を当てて、スタッフ自ら動く体制の構築を目指して頂けたらと思います。
以上、マーケティングとマネージメントをうまく動かせるかどうかで、医院の発展を大きく左右します。院長はこの二つをしっかり取り組んでいく必要があります。

医療・介護向けM&A

×

医療・介護向けM&A

×