歯科医院における新卒社員への教育体制

2020年03月23日 (月)

コラムテーマ:
マネジメント(採用 教育)

皆さま、こんにちは。

毎年12月~3月ごろに、「新卒の方への教育体系をどうしましょう。」というご相談をお受けします。そこで今回は新卒社員への院内の教育体制について、記載したいと思います。

教育体制を作るには、次の3つのステップがあります。
①教育の基本方針の策定
②教育体系の設計
③既存社員への教育方法の伝達

それぞれについて詳しく見ていきます。

①教育の基本方針の策定

医院理念に沿って、自院の教育の考え方やスタンスを決めていきます。
医院の共通の目的(≒医院理念)を達成するために、集合体(組織)として医院が存在しています。
ですから、
・歯科医院の目的を理解させる
・歯科医院の目的に向けて方向づけを行う
・歯科医院の目的と個人の目標をチューニング
が必要になります。

さらに具体的に話をすると、
新卒衛生士が一人立ちするまでの期間を3か月とするのか、6か月にするのか、といった個人的な目標設定もしてあげる必要があります。
「アシストだけではなく、早く衛生士業務に着手してほしい。」
「じっくりOJTで勉強して、自分のペースで自信がついてから衛生士業務をしてほしい。」
といったように、先生によって考え方は様々です。
自院では、どのような方針で教育をしていくのかを決定します。

②教育体系の設計

医院の教育の方針が決まれば、次は具体的に教育体系を作ります。
必要なことは2つあります。教育マニュアルと教育カリキュラムの整備です。
教育マニュアルは、スタッフ間の教育内容の格差を無くす、教育時間の削減、という目的のために必要です。
歯科医院の現場でよく起きる光景として、
「Aさんに聞いたらこう言われたのに、Bさんにそのやり方は違うとダメ出しされた。」
ということがあります。
AさんもBさんも悪気はないのですが、医院の基本となるマニュアルがないため、好きな方法で教えてしまっている状況です。
既存のスタッフの情報格差を減らすためにも、スタッフ全員を巻き込んで作成しましょう。
また、教育マニュアルを作成していれば、同じことを何度も聞かれることも減り、先輩社員にとっては、自分の仕事時間を確保できることにつながります。

教育カリキュラムは、自院での教育のロードマップ作りです。1日目に何を教えて、2日目に何を教えて・・・といった感じです。
自身の将来像が見えないことは、新卒社員にとっては不安要素となります。
医院の教育の基本方針に沿って、作成しましょう。

③既存社員への教育方法の伝達

これらを作成したら、受け入れるスタッフの体制を考える必要があります。
・育成担当者は誰か
・個人の目標に対する振り返りはどうするか
・個人面談はどうするか
などです。

以上、新卒社員の教育体制について記載致しました。

最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。

安井 大貴(ヤスイ ダイキ)

◾️この記事を書いたコンサルタント

歯科コンサルタントチーム

プロフィール詳細

◾️監修コンサルタント

歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター

松谷 直樹

2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。

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